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【不登校新聞】子どもが不登校になったとき 親にできる「居場所」の見つけ方

 

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臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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【不登校新聞】子どもが不登校になったとき 親にできる「居場所」の見つけ方

居場所=精神的な居場所+空間的な居場所

居場所というのは、精神的居場所としての居場所と、空間的な居場所としての居場所があって。

そこにいる「自分の存在」が「肯定」されていなければ、居てよい空間があったとしても、そこは本当の意味での『居場所』ではないんです。

 

不登校の状態になっている子供の心は、学校に行っていない自分、家族に迷惑をかけている自分に対する「否定」でいっぱいになっています。

 

どこにいても、自分のことを否定する心でいっぱいだから、肩身が狭いんです。

 

そこは、自分の居場所たり得ないんです。

 

つまり「学校に行っていない」ということは「学校に行くことが当たり前」の世界の中では、どこにも心が安らげる場所がないんです。

不安のまなざし

子どもが高校を三日でやめてしまい、お母さんである関川さんは悩んでいました。

 

「このままの状態がずっと続いたらどうしよう」「家にばかりいて、家族としか会話しない生活で大丈夫なのだろうか」など、当時の私は息子を見るたび、悩んでいました。

長男を不安に見つめる私のまなざしは、「高校を辞めて、これからどうしようか」と悩む長男をますます不安にさせていました。私はそのことに気づいていなかったんです。

 

【外に出ることが前提】の家族の不安のまなざしは、言葉に出さずとも、まさにそこで悩んでいる子供の不安を、高めてしまうことになることがあります。

 

そうすると、学校に行かずに休んでいるはずなのに、不安と焦りで消耗してしまい、心は全然休めてないことになるので、回復が遅くなってしまったりすることにつながります。

 

どうすればいいのでしょうか?

家を居場所に

家を居場所にすればいい――。そう気づいたのは、故・渡辺位先生のお話がきっかけでした。

「森にたくさんの木がまとまって生えていました。しかし、1本だけポツンと離れた場所に生えてきた木があります。離れて生えてきた木に、責任はないのです。その木に、こんなところに生えてどうするんだと、冷たい北風を吹きつけるのか。それとも暖かい日差しと恵みの雨を送るのか」という『渡辺版イソップ物語』とも言うべき内容でした。(関川ゆう子)

 

暖かい日差しと恵みの雨は、この場合は何に当たるのでしょうか?

 

冬の日のあったかいスープなのでしょうか?それとも「何があっても大丈夫、あなたは困難を潜り抜けて成長できる」と信じる無言のまなざしなのでしょうか?

 

人は、人に「そこにいていいんだよ」と思われて初めて、そこに居ることができる

 

褒めること⇒認めること

 

「いや、私は一人でだれにも頼らないで生きてきた、人がどう思おうが関係ない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

(そういう人は知らないところで人に助けられていることに自覚できていないだけなのですが)

 

でも人は、誰かが今そこに一緒にいることを認めてくれていないと、体としては存在することができても、心がそこに居ることができないんです。

 

それは学校にいたって同じです。

 

誰も自分のことに関心がない。

 

みんなと一緒にいるのに独りぼっちな気がする。

 

誰も自分に対して肯定的な関心を持ってくれない。

 

よく「アウェー状態」なんて言い方をしますが、まさに敵陣の応援席の中にポツンといるようなそんな状態になることがあるんです。

 

それは、自分の座る席があったって、生きる場所としての席はないも同然なのです。

 

生きていることについての肯定、という前提を伝え忘れる

学校に行っていない子供は「学校に行っていない自分は生きていていいのかな?」って、多かれ少なかれ考えています。

 

もちろん生きていていいに決まっていますし、学校に行くよりも何よりも生きているのが大事なのですが、大人はそのあたりまえすぎる大前提は伝えずに「そろそろ学校へ行ったらどうだ?」「将来このままでどうするんだ?」と、今の不安をダイレクトに伝えてしまいがちです。

 

そしてそれは本人もとうに承知して、ゲームやりながらでも頭の中にギューギューに詰まって葛藤しているものだから、そこを外側から針で刺されたようなもので、しかも「今の存在の否定」のニュアンスが伝わってしまいます。

 

そうすると、家の中の精神としての居場所が、また狭まってしまうことになります。

 

居間から部屋へ、部屋から布団の中へ。

 

声をかけることはとても大事なことです。

 

でも、何を話すにしても、対話のベースとなるのは「あなたが今ここにいてくれてよかった」という相手を肯定する気持ちではないかと思います。

そしてそれは、言葉にしても跳ね返されてしまうこともありますし、信じてもらえないこともあります。

 

でも、相手が信じる信じざるを置いといて、まずはそれを言語的、非言語的なメッセージとして伝えることの積み重ねこそが、家を回復できる精神の居場所とすることにつながりますし。

 

回復をしたならば、その居場所をベースに、ゆっくり、少しずつ探索行動に出かけ始めるのが、人間というものの姿だと思います。

 

子どもの気持ちを知りたいと思った方。

こちらのページを是非ご覧ください。

不登校新聞でも連載されています。

【不登校】りゃこさんの不登校エッセイ漫画

 

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