かけい臨床心理相談室

【不登校】不登校の背後には、学校に無理して通い続けた過去がある

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臨床心理士  カウンセラーっぽくないカウンセラーと言われることが多い チェブラーシカに似ていると言われることがある 似ていないと言われることもある 時間空間的なおっちょこちょいである
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自分にとって安心で安全な場所ではないのに、無理をして通い続けなければならない

不登校について「なぜ学校に行かないことが苦しいのか?」って考えたことはありますか?

多くの人は「学校を休んでいいなら行かないほうが楽じゃないか?」と思うかもしれません。

「学校が安心で安全な場所ではないのに、それでも無理をして通い続けなければならない」という前提が、不登校になる子たちの多くにある気がします。

エネルギーが十分にあり、かつ学校に友人関係や遊びや何かしらの楽しい要素を感じている子どもは、例えば風邪か何かで1日学校を休んだ場合に、体調さえ回復してしまえば、なんだか学校に行きたくて、友達に会いたくてウズウズするかもしれません。

例えば勉強で苦手な科目があったり、一日中教室にいるのが窮屈であっても、仲の良い友だちがいたり、休み時間にドッヂボールが出来たり、給食が楽しみだったり、担任の先生の話が面白かったり、部活でエネルギーを発散できていたり、他のポジティブな要素でなんとか一日が乗りきれ、かつそれを繰り返すことで、苦手なことが克服できたり、新たな発見をしたりと成長していくことが出来ます。

これが一般的に学校に抱いている子どもの成長イメージかと思います。

もちろん全ての子どもがこれでいけたら、日本の学校での生活としては一番いいわけです。

しかし、例えば、急に中の良かった子が転向してしまったり、得意だったはずの科目で皆の前で大きな失敗をしてしまったり、給食の時間に苦手な食べ物を無理やり食べさせられたりと。

今まで気にならなかったことが、マイナスに転じてしまうことで、ある科目の時間が来るのが不安になったり、教室の中で孤独を感じるようになったり、学校でのプラスのことよりもマイナスのことのバランスが増えてしまうと、教室にいるだけでなんだか心が削れていってしまうような、日に日に自信がなくなっていくような、そんな感じになってしまうことがあります。

削られる日々+回復が出来ない+最後の一押し⇒もう無理

 そうであったとしても、家に帰ってゆっくり好きなことをして心が休めたり、家族に一日の出来事を聞いてもらえてホッとしたり、じっくりとエネルギーを回復させる時間が取れたらそれでなんとか乗り切れるのかもしれません。

しかしそんな時にたまたた父親が単身赴任で留守がちになっていて、家族がバタバタしていたり、通い始めた塾が意外と忙しくてゆっくりと自分の時間が取れなくなっていたり、兄弟の受験などに家族がかかりっきりで話を聞いてもらいづらかったり、そんなことが重なっていたら、家にいたとしても、あまりエネルギーが回復し切らないで全学校に行くことになるかもしれません。

そんな時になにかポンと一つ、ネガティブなイベントが重なった時に、「もう無理」と子どもが学校にいけなくなることがあります。

きっかけは重要ではない

「なにがきっかけか?」と学校に行けない理由をきっかけに求めることがよくあると思いますが、実際にはきっかけが重要なのではなく、そのきっかけにいたるまでにどれだけエネルギーが削られていたか、エネルギーが削られる状況にいつづけたか?ということに目を向けるべきなのです。

そして忘れてはいけないのは、不登校になる子は、どんなにしんどくても、「学校に行かなければならない」と強く感じている子がほとんどだということです。

不登校の子どもや親の背後には「学校に行かねばならない」という強固な信念が隠れていることが多い

矛盾したことを言うように聞こえるかもしれませんが、不登校の子は、誰よりも「学校に行かなければ」と感じているし、学校に行けない自分を強く責めているものです。

「学校に行かなければ」と強く思っていなければ、そもそも不登校という状況には陥りにくいと僕は考えています。

「学校にいることで著しく自分の心が削られてしまうような体験をしている」かつ「それでも学校に行かねばならない」と強く感じている時に、人は「不登校」になるのだと、そう思っているのです。

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