発達障害ミニ講義&プチ相談会を開催しました
本日は、安達康代先生(公認心理師・学校心理士)をお迎えし、発達障害に関するミニ講義&プチ相談会を開催しました。
今回は、実際に学校現場で支援に関わっておられる方々がご参加くださり、
「こういうときどう関わればいいのか?」
「この行動はどう理解すればいいのか?」
といった、現場ならではの具体的な問いが多く出されました。
そうした質問に対して安達先生は、まさに「待っていました」と言わんばかりに、一見すると問題行動に見える子どもの行動の背景にある“困り感”や“特性”に丁寧に寄り添いながら、具体的で実践につながる理解と対応の視点を示してくださいました。
「当たり前」の解像度が圧倒的に高い
講義の内容について、安達先生ご自身は「とてもベーシックな話をしただけです」とおっしゃっていました。
確かに、私たちも知識としては知っている内容もあったのですが。
しかし、安達先生が語るとき、その「基礎」はまったく別のものとして立ち上がってきます。
話を聞いていると、頭の中で子どもたちの姿が生き生きと動き出し、その子と保護者、そして先生との相互作用までが立体的に浮かび上がってくる。
基礎的な内容であるはずなのに、その解像度が非常に高いため、あれはああいうことだったんだ!「なるほど」と腑に落ちる感覚が何度もありました。
外からは見えない「見通しのコスト」という視点
今回、個人的にとても印象に残ったのは、「見通しを持つことのコストが個人によって大きな開きがある」という視点でした。
たとえば、
「何でも一番先でないと気が済まない」
「順番が一番じゃないと癇癪を起こす」
といった子どもがいたとします。
外から見ると、
・わがまま
・自分勝手
・こだわりが強い
と捉えられがちです。
しかし、見通しを立てることが苦手な子にとっては、“1番”と“2番”はまったく違う意味を持ちます。
1番であれば、「やって終わり」で済みます。
しかし2番になると、
・どれくらい待てばいいのか
・前の人が動いたときにどうすればいいのか
・いつ自分の番が来るのか
といった、複数の見通しが立たない状況に置かれます。
つまり、「順番を待つ」という行為そのものが、その子にとっては非常に不安で、見通しの立たない苦しい時間になるわけです。
そういった「見通し」が立つので、一番にこだわる、という行動になっている場合があるわけです。
行動の裏側にある負担を見る
このように考えると、一見「わがまま」や「ルール違反」に見える行動も、
・見通しを立てるためのコストが大きい
・不安を回避しようとしている
という理解が可能になります。
そしてこれは順番の場面に限らず、日常のさまざまな場面に当てはまる視点です。
「その子にとって、この状況はどれくらい負担なのか」
この“コスト感覚”を持つことが、子ども理解の一つの大切な軸になると感じました。
「基礎の精度」が実践を支える
安達先生の実践を見ていて感じたのは、
「当たり前の精度が高い人は、応用が無限に効く」
ということです。
特別な技法ではなく、基礎的な理解の解像度が高いからこそ、どんなケースにも自然に応答できる。
まさに臨床の本質を体現されているように感じました。
■ 個別相談・講座のご案内
「どう関わればいいのか分からない」
「この対応で合っているのか不安」
そう感じたときは、一人で抱えずにご相談ください。
天白こころとからだのケアセンターでは、
・不登校
・発達障害
・親子関係
・学校との関わり
についてのご相談をお受けしています。
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また、今回のようなミニ講義や相談会も定期的に開催しています。
今後の企画について
今回は講義形式でしたが、安達先生ご自身も「今後はケーススタディを中心にやりたい」とお話されていました。
次回は、
・保護者の方
・支援者の方
が一緒になって、「こんなときどうする?」を直接ぶつけられるような、質問中心の会を企画したいと考えています。
今回ご参加いただけなかった方も、ぜひ次の機会をお待ちください。
今後の講座やイベントについては、
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ぜひチェックしてみてください。