■ 結論
- 自分に自信が持てない人ほど、自分より他人の気持ちや機嫌を優先しすぎて疲れてしまうことがあります。
- 自分を責める声は、弱さや怠けではなく、傷つかないように自分を守ろうとしてきた反応かもしれません。
- コンパッションとは、自分を甘やかすことではなく、苦しいときに自分を支える力を育てることです。
- このページでは、全6回の無料ワークシートと心理教育を通して、自分らしい生活を取り戻す入口を紹介します。
自分を責めることで変わろうとするのではなく、自分を支えながら、望む生活に少しずつ近づいていくことが大切です。
自分より他人を優先して、疲れてしまう方へ
「相手が不機嫌にならないように」
「迷惑をかけないように」
「断ったら嫌われるかもしれない」
そう考えて、自分の気持ちや疲れを後回しにしてしまうことはありませんか。
周りからは「優しい人」「気が利く人」と見られていても、その状態が長く続くと、自分が何を感じているのか、何を望んでいるのかがわからなくなっていくことがあります。
そして気づけば、「毎日が楽しくない」「将来に希望が持てない」「自分には価値がない気がする」と感じるようになることもあります。
このページでは、そのような方に向けて、自分を支える力を育てるコンパッションプログラムを紹介します。
このページでできること
このページは、カウンセリングに来られない方でも、自分のペースで学べるように作ったコンパッションプログラムの入口です。
全6回の流れに沿って、ワークシートや心理教育PDFを順次公開していく予定です。
読むだけでも構いません。書けそうなところだけ書いてみても大丈夫です。
大切なのは、「ちゃんとやること」ではなく、自分との付き合い方を少しずつ見直していくことです。
コンパッションとは
コンパッションとは、苦しんでいる自分に気づき、その苦しみを少しでも和らげようとする姿勢のことです。
これは、自分を甘やかすことではありません。
また、無理に前向きになることでもありません。
つらいときに、「こんな自分はだめだ」と責めるのではなく、「今は苦しいんだな」「ここまでよく耐えてきたんだな」と、自分を支える声を育てていく練習です。
このプログラムで大切にしていること
このプログラムでは、「自分を責めない人になる」ことだけを目標にはしません。
自分を責めてしまうことにも気づきながら、その奥にある不安や願いを整理し、自分を支えるもう一つの声を育てていきます。
さらに、解決志向の考え方を取り入れています。
つまり、「問題をなくす」ことだけでなく、「この困りごとが少し楽になったら、どんな生活を送りたいのか」「どんな自分でいたいのか」を考えていきます。
自分を責めることで無理に変わろうとするのではなく、自分を支えながら、望む生活に近づくことを目指します。
全6回のカウンセリング➕ワークで行動を変えていく
このプログラムでは、自分を責めてしまう仕組みや、安心を育てる方法を理解しながら、ご自身のペースで少しずつ取り組めるよう、各回ごとにワークシートを用意しています。
カウンセリングで自分を理解することでも人は変わっていきますが、具体的な行動まで落とし込むことで、驚くほど短期間での変化が起こることがままあります。
心だけではなく行動を変えていくことが、天白こころとからだのケアセンターの大事にしているカウンセリングの方法です。
事前にすべてを完璧に理解したり、一人で最後まで取り組んだりする必要はありません。読めるところから読んでいただき、書けそうなところだけ書いてみる形でも大丈夫です。
第1回 今の私と、なりたい私
まずは「今どんなことで苦しんでいるのか」と、「本当はどんな毎日を送りたいのか」を整理していきます。
つらさばかりに目が向いてしまうと、私たちは「問題をなくすこと」が目的になりがちです。この回では、困りごとだけでなく、自分が大切にしたい生活や価値にも目を向けながら、プログラム全体の目標を一緒に考えていきます。
第2回 安心を育てる
自分を支える力は、「頑張ること」だけでは育ちません。安心できる身体の状態を少しずつ増やしていくことも大切です。
呼吸や身体感覚にやさしく注意を向けながら、自分の神経系を落ち着かせる方法を練習します。日常の中で短時間でも取り入れられる方法を一緒に見つけていきます。
第3回 自己批判との付き合い方
「もっと頑張らなきゃ」「自分はダメだ」と責める声は、多くの場合、自分を守ろうとして生まれた反応でもあります。
この回では、自己批判を無理になくそうとするのではなく、その役割を理解しながら、自分に対してもう少しやさしく関われる方法を考えていきます。
第4回 身体から安心を育てる
私たちの安心感は、考え方だけではなく身体とも深く関係しています。
身体の緊張や呼吸、姿勢などにやさしく意識を向けながら、安全感を感じやすい状態を少しずつ育てていきます。頭で理解するだけでなく、身体で「安心」を経験していくことを目指します。
第5回 苦しい感情との付き合い方
不安や悲しみ、怒り、恥ずかしさなどの感情は、なくそうとするほど強くなることがあります。
この回では、感情を無理に消そうとするのではなく、「感情があっても、自分が大切にしたい行動を選ぶ」という考え方を練習します。少しずつ感情との距離感を整えていくことを目指します。
第6回 自分らしい人生へ
最後に、このプログラムで学んできたことを振り返り、自分らしく生活を続けるための「これからの支え」を整理します。
つらさがゼロになることを目指すのではなく、苦しい日があっても自分を支えながら前に進める力を育てていきます。プログラム終了後も、自分自身の味方でいられるためのヒントをまとめます。
ワークシートをまとめて見たい方へ
全6回分のワークシートを、PDF形式でもご覧いただけます。
印刷して書き込んだり、相談の予習・復習として活用したりすることもできます。ご自身のペースで繰り返しお使いください。
自分を支える力を育てるコンパッションプログラム|全6回ワークシートPDFを見る
なぜ無料で公開するのか
カウンセリングの中では、「もっと早く知っていれば、少し楽だったかもしれない」と感じる場面があります。
もちろん、一人で取り組むことが難しいテーマもあります。
それでも、まず知ること、少し書いてみること、自分の状態を整理してみることが、変化の入口になる場合があります。
そのため、このプログラムでは、カウンセリングに来られない方でも使えるように、ワークシートや心理教育資料を順次公開していきます。
まずは第1回から始めてみませんか
最初から全部をやろうとしなくても大丈夫です。
まずは第1回の「今の私と、なりたい私」から始めてみてください。
今困っていることだけでなく、「本当はどんな生活を取り戻したいのか」を書き出すことで、自分の向かいたい方向が少し見えやすくなることがあります。
チェックリスト
次の項目に当てはまる方は、このプログラムが役に立つかもしれません。
- 人の機嫌を優先しすぎて疲れてしまう
- 断ることが苦手
- 自分の希望より、相手に合わせることが多い
- 失敗すると強く自分を責めてしまう
- 将来に希望が持てない
- 毎日が楽しくないと感じる
- 人との関係の中で、自分の気持ちがわからなくなりやすい
- 見守ってほしい気持ちと、依存してはいけないという不安の間で揺れる
まとめ
自分に自信が持てないとき、人は自分の気持ちよりも、他人の気持ちや機嫌を優先しやすくなります。
それは弱さではなく、これまで関係を守るために身につけてきた方法かもしれません。
けれども、その方法だけでは、自分の生活や希望が少しずつ見えにくくなってしまうことがあります。
コンパッションプログラムでは、自分を責める声をなくすのではなく、その声の奥にある願いを理解し、自分を支える声を育てていきます。
そして、「本当はどんな生活を取り戻したいのか」を少しずつ描いていきます。
■ よくある質問(FAQ)
Q. 自分を責めるのをやめたいのですが、どうしたらいい?
A. まずは、責める声を無理に消そうとしなくても大丈夫です。「今、自分を責めているな」と気づくことから始めます。そのうえで、「本当は何を守ろうとしているのか」「大切な友人なら何と言うか」を考えていきます。
Q. 人の機嫌を気にしすぎるのは、どうしたらいい?
A. すぐに気にしないようにするのは難しいことがあります。まずは、「相手の機嫌を気にしている自分」に気づくことから始めます。そのうえで、自分の気持ちや疲れも同じくらい大切に扱う練習をしていきます。
Q. ワークシートだけ使ってもいいですか?
A. はい。ワークシートだけ使っていただいても構いません。全部を書こうとしなくても大丈夫です。書けるところから、自分のペースで取り組んでみてください。
Q. 一人で取り組むと依存せずに済みますか?
A. 一人で取り組むことが合う方もいますが、誰かと一緒に整理することが助けになる方もいます。相談することは、必ずしも依存ではありません。大切なのは、自分の力を失う関係ではなく、自分の力を取り戻していける関係を作ることです。
Q. カウンセリングを受けた方がいいのはどんなとき?
A. 一人で取り組むとつらさが強くなる場合、過去の体験が大きく影響している場合、日常生活に支障が出ている場合は、無理に一人で進めず相談をご利用ください。一緒に整理することで、安全に進めやすくなることがあります。
リンク
今後、以下のページを順次追加していく予定です。
- 第1回 今の私と、なりたい私:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
- 第2回 安心を育てる:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
- 第3回 自己批判との付き合い方:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
- 第4回 身体から安心を育てる:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
- 第5回 苦しい感情との付き合い方:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
- 第6回 自分らしい人生へ:ワークシート/心理教育PDF/解説記事
天白こころとからだのケアセンターへのご相談
天白こころとからだのケアセンターでは、トラウマ、不安や強迫性障害、パニック障害、不登校、思春期の悩み、親子関係、心身の不調などについてご相談を受けています。
「学校に行けない子どもに、どう関わればよいかわからない」「見守ることと放っておくことの違いが難しい」「夫婦や家族で方針がまとまらない」といったご相談も少なくありません。
子ども本人の状態だけでなく、家庭での関係や日々の過ごし方、学校とのつながり方も含めて、一緒に整理していきます。
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