不登校の子どもはなぜ動けなくなるのか|心のエネルギーと見守りの考え方

不登校の子どもはなぜ動けなくなるのか|心のエネルギーと見守りの考え方

■ 結論
  • 不登校の背景には心のエネルギーの枯渇があることが多い
  • まずはエネルギーを消耗させている関わりや環境から距離を取ることが大切
  • 次にエネルギーが回復する関係や時間を少しずつ増やしていく
  • 回復は関係を保ちながら見守る中で起こる変化として捉える

動かそうとする前に関係の中でエネルギーの流れを整え、その中で自然な回復と変化を支えていくことが大切です

「このままで大丈夫なのか」「何かさせた方がいいのではないか」

不登校の子どもを見ていると、そうした不安を感じることは少なくありません。

何もしていないように見えたり、ゲームばかりしているように見えると、つい動かそうとしたくなることもあると思います。

ただ、その「動けなさ」をやる気や甘えの問題として捉えてしまうと、関わりがうまくいかなくなることがあります。

ここでは、不登校の背景にある「心のエネルギー」という視点から、関わり方や見守りについて整理していきます。

■ 成長や活動には心のエネルギーが必要

人はだれも、自分のしたいことをしようとするものであり、自分なりに成長していく力を生まれながらに持っていると考えられます。

その力が発揮されるためには、目に見えない「心のエネルギー」が必要です。

このエネルギーは日々の中で生まれ、活動や成長のために使われていくものです。

■ 不登校の子どもに起きていること

不登校の子どもを見ていると、本来であれば自分の活動や成長のために使われるはずのエネルギーが、環境に適応するための我慢や緊張に使われてしまい、さらに補給が追いつかずに枯渇している状態と捉えることができます。

動かないのではなく、動くためのエネルギーが残っていない状態です。

■ 不登校支援で最初にやること

この前提に立つと、支援の順番が見えてきます。

まず必要なのは、エネルギーを消耗させているものを見つけて距離を取ることです。

そして、エネルギーを回復させる資源を見つけていくこと。

カラカラになっている心に、一日ごとに少しずつエネルギーが溜まっていくような状況をつくることが出発点になります。

■ 生きていくためには「いのちのわがままさ」が必要

「そんなに甘やかして良いのだろうか」と感じることもあるかもしれません。

ただ、傷ついて歩けなくなっている状態の人に対して、休む場所も与えずに前に進ませようとするのは難しいことです。

子どもは甘やかすとどこまでも甘えてしまう、という前提があると、回復に必要な時間や関わりを見落としてしまうことがあります。

■ 実際の子どもたちの状態

不登校の子どもの多くは、自由に過ごしているというよりも、強い制限や緊張の中で消耗しきっている状態に近いことがあります。

それでもその場にとどまり続け、動けなくなるまで踏ん張ってきた人たちです。

そのため、状態が整えば、自然と動き出していく力を持っていることも少なくありません。

■ 「わがままが言えない」ことの問題

不登校の状態では、安心できる関係以外では自分の気持ちを出すことが難しくなっていることがあります。

その意味で、「わがままが出てこない」こと自体がエネルギーが低下しているサインと捉えることもできます。

支援の一つの目標は、関係の中でほどよく自分の気持ちや選択を出せるようになることです。

■ 回復の流れ

回復のプロセスは、ある程度の順番があります。

まず、エネルギーがマイナスになる関わりを減らすこと。

次に、エネルギーがプラスになる関わりを見つけること。

そして、葛藤を見守りながら、自分で選べるように支えていくこと。

見守りは何もしないことではなく、関係を保ちながら変化を支える関わりです。

■ チェックポイント

  • 子どもが常に疲れているように見える
  • 声をかけると強く反発される
  • 会話が減っている
  • 親自身も関わりに疲れている

いくつか当てはまる場合は、行動ではなくエネルギーや関係の状態を見直すタイミングかもしれません。

■ まとめ

不登校の子どもの「動けなさ」は、やる気の問題ではなくエネルギーの問題として捉えられることがあります。

まずは消耗を減らし、回復の土台を整えること。

その上で関係を保ちながら見守ることで、少しずつ変化が生まれてくることがあります。

■ よくある質問(FAQ)

Q. 不登校の子どもに何もさせなくていいのでしょうか?

A. 何もさせないことが目的ではなく、まずはエネルギーが回復する状態を整えることが大切です。回復してくると少しずつ動きが出てくることがあります。

Q. ゲームばかりでも見守っていいのでしょうか?

A. ゲームの時間だけで判断するのではなく、関係が保たれているかどうかが重要です。関係の中で調整していくことができます。

Q. 甘やかすと悪化しませんか?

A. 状態によっては休息や安心が必要な段階もあります。回復のプロセスとしての関わりかどうかを見ていくことが大切です。

Q. どのタイミングで動き出しますか?

A. はっきりしたタイミングはありませんが、関係が安定しエネルギーが回復してくると、小さな変化が見え始めることが多いです。

※見守りと関係の整え方については、他の記事も参考になります

■ ご相談のご案内

天白こころとからだのケアセンターでは、不登校や子育てに関する無料オンライン相談をお受けしています。

「この関わりでいいのか分からない」「どう対応すればいいか迷っている」と感じたときには、状況を整理しながら一緒に考えていくことができます。

ご相談・お問い合わせ
info@yurayura.org

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