不登校の子どもとゲームの関わり方|「承認」と「ルール」をどう両立するか

「ゲームばかりしていて大丈夫だろうか」
「止めた方がいいのか、それとも見守るべきなのか」

不登校の子どもを前にすると、多くの保護者がこのように悩みます。

「やりたい気持ちを認めましょう」と言われると、すべてを許さなければいけないように感じてしまい、結果として無理をしてしまうこともあります。

そして、どこかで限界がきて「いつまでやってるの!」と強く言ってしまう。
この流れは、保護者にとっても子どもにとっても苦しいものになりがちです。

受け身の承認と攻めの承認

「やりたい気持ちを認める」といっても、その中身には違いがあります。

ひとつは、保護者が我慢して合わせる形の承認です。
本当は止めたいのに無理してOKを出す。これは一見やさしい関わりに見えますが、どこかで破綻しやすくなります。

もうひとつは、子どもの気持ちをしっかり言葉にしながら関わる承認です。

例えば
「ゲームやりたいよね。学校に行っていなくても、楽しいことをする時間は大事だよね」

ここでは、ゲームそのものだけでなく「楽しむ権利」そのものを認めています。

こうした関わり方だと、保護者も無理をしていないため、関係が安定しやすくなります。

ゲームの時間は「一緒に決める」

気持ちを認めた上で、現実的な枠を考えていくことが大切です。

例えば
・1日2時間くらいにしてみる
・午前中はゲームOKにする
・学校に行っている時間帯は避ける

こうした提案を一方的に決めるのではなく、「どう思う?」と話し合いながら決めていくことがポイントになります。

子ども自身が納得していないルールは、長くは続きません。

もしうまくいかなかった場合は、「設定が合ってなかったね」と再調整できるようにしておくと安心です。

ゲーム以外の時間をどう使うか

ゲームの時間を区切ると、「それ以外の時間に何をするか」が問題になります。

子どもが「何をしたらいいかわからない」と言う場合は、一緒に考えたり、軽く提案してみるのもひとつです。

ここで大事なのは、どんな文脈で提案するかです。

「せっかく学校に行っていないんだから」という発想で考えると、
・興味が持てること
・楽しいと感じられること
・学校ではできなかった体験
が出てきやすくなります。

例えば
虫取り、プラモデル、外出、本、動画制作、お菓子作りなど、子どもによって幅はあります。

無理に増やす必要はありませんが、ゲーム以外にも少しでも楽しめる時間があると、生活のバランスは取りやすくなります。

「ただでさえ学校に行っていないのに」という視点のリスク

一方で
「ただでさえ学校に行っていないんだから」という発想になると、
勉強、宿題、運動、手伝いといった「やるべきこと」が前面に出てきます。

これは子どもにとって
「今の自分はダメだ」というメッセージとして伝わりやすく、強い圧迫感になります。

この状態で勉強をさせても、効率は上がりにくく、関係も悪化しやすくなります。

やらせようとして、やらないと、さらに関係がこじれていく。
その中で子どもの自己嫌悪も強くなっていくことがあります。

もし試してみて難しそうであれば
「これは今はしんどいね。いったん置いておこうか」
と引くことも、関係を守るうえでは大切な判断になります。

交換条件にしないほうがいい理由

「ゲームした分だけ勉強する」といった交換条件は、一見わかりやすい方法です。

ただ、子どもが楽しめていない状態でこれを行うと、
ゲームも勉強もどちらも苦しいものになりやすいです。

ゲームは「制限されるもの」になり、勉強は「罰のようなもの」になります。

そのため、まずは
・ゲームの時間を区切る
・ゲーム以外の楽しみも少しずつ増やす
この2点に絞って考える方が、現実的なことが多いです。

見守りとは「何もしないこと」ではない

見守りというと、「自由にさせること」と思われがちです。

しかし実際には
・気持ちを認める
・現実的な枠を一緒に作る
・うまくいかなければ調整する
という関わりが含まれています。

つまり、関係を保ちながら関わり続けることが見守りです。

チェックリスト

・無理に「全部OK」にしていないか
・気持ちと言葉を分けて承認できているか
・ルールを一緒に考える時間を持てているか
・ゲーム以外の楽しみについて少しでも話せているか
・うまくいかないときに再調整できているか

まとめ

大事なのは、ゲームの良し悪しを判断することではありません。

どんな関係でいたいかを考えながら、現実的な関わり方を探していくことです。

多くの保護者の方は、「言うことを聞かせたい」のではなく、
「元気に過ごしてほしい」「支えられる関係でいたい」と思っています。

その前提に立ちながら
・楽しむことを認める
・時間を区切る
・一緒に調整する
という関わりを重ねていくことが、結果的に子どもの回復につながっていくことがあります。

■ よくある質問(FAQ)

Q. ゲームはやめさせたほうがいいですか?

A. 一律にやめさせるよりも、気持ちを認めた上で時間を調整する方が関係は安定しやすいことが多いです。

Q. 何時間までならOKにすればいいですか?

A. 一概には決められませんが、子どもと話し合って納得できる範囲で設定し、必要に応じて見直していくことが現実的です。

Q. 勉強を全くしなくて大丈夫でしょうか?

A. しんどさが強い時期は、無理に進めるよりも関係や安心感を優先する方が結果的に動きやすくなることがあります。

Q. 見守りと放置の違いは何ですか?

A. 見守りは関係を保ちながら関わり続けること、放置は関わりを手放してしまうことです。関係が続いているかどうかが大きな違いになります。

不登校支援における「見守り」の考え方については、別記事でも詳しく解説しています。

相談

ご家庭ごとの状況によって、適切な関わり方は少しずつ異なります。
もし関わり方に迷われている場合は、オンラインでのご相談も可能です。
一緒に整理しながら、現実的な関わり方を考えていくお手伝いができればと思います。

申し込みは以下より。

https://docs.google.com/forms/d/1FZmLw_s_41XckUmfIKwrcADrfYZioEEaPkMP7xGViYo/edit?usp=drivesdk

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