不登校の相談は保護者だけでも大丈夫?子どもをカウンセリングに誘う前に考えたいこと

■ 結論

  • 不登校の相談は、最初は保護者だけでもまったく問題ありません。
  • お子さんがカウンセリングを希望していない場合、無理に連れてくる必要はありません。
  • 本人にカウンセリングを勧める場合も、「いつ、どんなふうに声をかけるか」を一緒に考えることができます。
  • まず保護者の方から状況をうかがい、親子の関係や本人の気持ちを見ながら、どのように見守り、支援につなげていくかを考えていきます。

不登校の相談では、「まず子どもをカウンセリングに連れて行く」ことだけがスタートではありません。保護者の方と一緒に、本人の気持ちや主体性を大切にしながら、支援との出会い方そのものを考えていくことも大切な支援です。

「保護者だけの相談でもいいですか?」

不登校の相談をしていると、保護者の方から「子ども本人が来なくても、相談していいですか?」と聞かれることがよくあります。

もちろん大丈夫です。むしろ、最初は保護者の方だけでお話を聞かせていただくことには、いろいろなメリットがあります。

不登校になると、保護者の方も「このままで大丈夫なのだろうか」「学校にはどう伝えればいいんだろう」「家ではどこまで声をかけたらいいんだろう」と、いろいろなことに悩まれると思います。

そして、「専門家に相談するなら、困っているのは子どもなのだから、子どもを連れて行かないと意味がないのでは?」と思われる方もいらっしゃいます。

でも、不登校の相談では、必ずしもそうとは限りません。

まずは「今、誰が困っているのか?」から考えてみます

例えば、子どもが風邪をひいたら、保護者が病院に連れて行くのはごく自然なことです。本人が少しくらい嫌がっていたとしても、熱が高ければ診察を受けさせることもあるでしょう。

ところが、不登校の場合は少し事情が違います。

「問題が子どもの中にある」とは限らないからです。

学校での人間関係が関係しているかもしれません。勉強の負担が大きくなっているかもしれません。家庭でのやり取りや生活リズム、周囲からの期待、本人の疲れなど、いろいろなことが重なっていることもあります。

また、子ども本人は「学校には行っていないけれど、今はそれほど困っていない」と感じていて、むしろ「このままでいいのだろうか」と強く困っているのは保護者の方、ということもあります。

そうであれば、まずは今困っている保護者の方から相談を始めて構いません。

保護者の方と一緒に状況を整理していくことで、本人に直接カウンセリングをする前にできることが見えてくる場合もあります。

不登校だから、本人がカウンセリングを受けるとは限りません

「不登校になったのだから、一度カウンセラーと話をさせた方がいいのでは」と考えるのも自然なことです。

ただ、不登校だからといって、必ず本人へのカウンセリングが必要になるわけではありません。

例えば、保護者の方との相談を通して家庭での声のかけ方を少し変えてみたり、学校とのやり取りを整理したり、本人が安心して休める環境を作ったりすることで、状況が少しずつ動き始めることもあります。

反対に、本人自身が「誰かに話を聞いてほしい」「家族以外の人に相談してみたい」と思っているのであれば、カウンセリングを利用することが助けになるかもしれません。

大切なのは、「不登校だからカウンセリング」という順番で決めてしまうのではなく、今その子にとって何が必要なのかを考えることです。

「子どもも行っていいと言っています」なら大丈夫?

ここは少し丁寧に考えたいところです。

保護者の方が「一度カウンセリングに行ってみる?」と聞いて、本人が「いいよ」と答えていることもあります。

もちろん、本当に「行ってみたい」と思っていることもあります。

ただ、子どもの「いいよ」には、いろいろな意味があります。

「誰かに相談したかったから行ってみたい」という「いいよ」もあれば、「断ると親と揉めそうだから、とりあえずいいよと言っておこう」「どうせ断っても連れて行かれるだろうから、行くだけ行って何も話さなければいい」といった「いいよ」もあり得ます。

特に、それまで周囲に合わせて頑張ってきた子や、自分の気持ちをうまく言葉にすることが難しい子の場合、「嫌だ」とはっきり言えないこともあります。

ですから、本人が一度「いいよ」と言ったからといって、それだけで「本人もカウンセリングを希望している」と決めつける必要はありません。

子どもの「自分で決められた」という感覚を大切にしたい

不登校の子どもと関わるとき、私たちが大切にしていることの一つが、本人の主体性です。

不登校になっている子どもの中には、学校や人間関係の中で周囲に合わせ続けて疲れていたり、自分の「嫌だ」「こうしたい」という気持ちをうまく出せなくなっていたりする子がいます。

そんな子に対して、これから「あなたがどうしたいのかを大切にしていこう」という支援を始めようとしているのに、その入り口で本人の気持ちを置いていってしまうのは、少しもったいないことです。

だからこそ、カウンセリングを受けてもらうことを急ぐよりも、「この子がどうしたら安心して支援と出会えるだろう」と考えたいと思っています。

これは、ただ何もせずに見守るという意味ではありません。本人の状態を見ながら、必要な働きかけは行いつつ、本人が自分で考えたり選んだりできる余地も残しておく。そのバランスを考えるということです。

子どもへの声のかけ方も、一緒に考えましょう

保護者だけで相談に来ていただいた場合、「では、子どもにはどう声をかけたらいいでしょう?」というところも一緒に考えることができます。

例えば、「カウンセリングに行きなさい」と伝えるのと、「お父さんやお母さんが今相談している人がいるんだけど、もしよかったら一度会ってみる?」と伝えるのでは、本人の受け取り方が違うかもしれません。

もちろん、どのような声のかけ方がよいかは、その子によって違います。

これまで親子でどんなやり取りをしてきたのか。本人はどんな性格なのか。今はどのくらい疲れているのか。カウンセリングという言葉にどんなイメージを持っているのか。保護者との関係は今どんな状態なのか。

そうしたことを一緒に考えながら、「今はまだ誘わない方がよさそうですね」となることもあれば、「そろそろ一度声をかけてみてもよさそうですね」となることもあります。

声をかける場合には、「どんなふうに説明するか」「何のために行くと伝えるか」「断った場合にはどうするか」まで一緒に考えていくことができます。

本人に会わなくても、できる支援があります

保護者の方だけで相談することに、「本人が来ないのに意味があるのかな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、子どもを取り巻く環境が変わることで、本人の状態が変化することは珍しくありません。

例えば、毎朝の登校をめぐるやり取りを整理する、学校からの連絡方法を調整する、家庭でどの程度学校の話をするかを考える、本人が安心して過ごせる時間を作るなど、本人に直接働きかけなくてもできることがあります。

親子はお互いに影響し合っています。そのため、保護者の方が状況を少し整理できたり、「今はこれをやってみよう」と方向性が見えたりするだけでも、親子の関係や家庭の雰囲気が変わることがあります。

その変化を見ながら、必要になったところで本人への支援を考えても遅くありません。

こんなときは、まず保護者だけでご相談ください

  • 子どもがカウンセリングを嫌がっている
  • 本人にどう声をかければいいのか分からない
  • カウンセリングを勧めるべきか迷っている
  • 学校とのやり取りについて相談したい
  • 家でどこまで声をかけ、どこから見守ればいいのか分からない
  • 本人は困っていないように見えるが、保護者としては心配している

こうした段階であれば、無理に本人を連れてくる必要はありません。

まず保護者の方からお話を聞かせていただき、「今、何が起きているのか」「まず何からできそうなのか」を一緒に整理していきましょう。

まとめ:保護者だけの相談から始めて大丈夫です

不登校の相談では、「子どもの問題なのだから、本人を連れて行かなければ」と考えなくても大丈夫です。

まずは、今困っている保護者の方から相談を始めることができます。

その中で、本人に直接カウンセリングが必要なのか、家庭や学校の環境を調整するところから始めるのか、本人に声をかけるならいつがよいのかを一緒に考えていきます。

そして本人にカウンセリングを勧めることになったら、「どうやって連れて行くか」ではなく、「どうしたら本人が、自分の気持ちを大切にされたまま支援と出会えるか」を考えていきたいと思っています。

カウンセリングの入り口も、その後の支援の一部です。保護者の方だけで抱え込まず、まずは今の状況を一緒に整理するところから始めていただければと思います。

■ よくある質問(FAQ)

Q. 不登校の相談は、親だけで行ってもいいですか?

A. はい。まったく問題ありません。本人がカウンセリングを希望していない場合や、どう誘えばいいのか迷っている場合には、まず保護者の方だけで状況を整理することをおすすめしています。

Q. 子どもがカウンセリングを嫌がっています。連れて行くべきですか?

A. 無理に連れてくることを急がなくても大丈夫です。まずは、なぜ嫌なのか、今どんな状態なのかを考えながら、本人に直接会う必要があるのかを保護者の方と一緒に検討できます。

Q. 子どもには、カウンセリングについてどう説明したらいいですか?

A. その子の年齢や性格、現在の親子関係によって適切な伝え方は変わります。「あなたを直してもらう場所」という伝わり方にならないようにしながら、どんな言葉で声をかけるとよさそうかを一緒に考えることができます。

Q. 子どもが「行ってもいい」と言っています。一緒に行った方がいいですか?

A. 本人が自分から相談したいと思っているのであれば、一緒に来ていただくこともできます。ただ、「行ってもいい」が本人にとってどのような意味なのかは少し丁寧に見ておきたいところです。迷われる場合には、先に保護者の方だけでご相談いただいても構いません。

Q. 本人が相談に来なくても、不登校の状況は変わりますか?

A. 本人へのカウンセリングだけが支援ではありません。家庭での関わり方や学校との調整など、周囲の環境が変わることで本人の状態にも変化が生じることがあります。まず何ができそうなのかを一緒に整理していきます。

Q. どこまで見守って、どこから声をかけたらいいのか分かりません。

A. 不登校では、このバランスに悩む保護者の方は少なくありません。見守ることは「何もしないこと」と同じではありません。本人の状態や親子関係を見ながら、待つところと働きかけるところを一緒に考えていきます。

天白こころとからだのケアセンターの不登校相談

天白こころとからだのケアセンターでは、不登校についてのご相談をお受けしています。最初からお子さんを連れてきていただく必要はありません。「本人にどう声をかけたらいいのか分からない」「今は見守った方がいいのか、何かした方がいいのか迷っている」といった段階から、保護者の方だけでご相談いただけます。

お話をうかがいながら、現在の状況や親子の関係、学校との関係などを整理し、お子さんへの声のかけ方も含めて一緒に考えていきます。

まずは無料体験50分カウンセリングからご相談いただけます

「カウンセリングを利用するほどなのか分からない」「まずは今の状況について相談してみたい」という方にもご利用いただけるよう、天白こころとからだのケアセンターでは、50分の無料体験カウンセリングをご用意しています。

保護者の方だけでのご相談で大丈夫です。お子さんを連れてくるかどうか迷っている場合も、まずはそのこと自体をご相談ください。今すぐ本人にカウンセリングを勧めるのか、もう少し見守るのか、声をかけるならどんな伝え方がよさそうなのかを一緒に考えていきましょう。

無料体験50分カウンセリングのお申し込みはこちら

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