【カウンセリング実習】話の聞き方のコツ その1
話を聞くときに、みなさんはどんなことを考えて、何に注目をして聞いているのでしょうか。
心理実習
今回は、学生の実習の指導をしていて気づいたことについて、書いていってみようかと思います。
公認心理師のカリキュラムでは、医療、教育、福祉、産業、司法の5領域についての実習に行くことになっています。
学生は実習現場にて、入院している患者さんや施設の利用者、児童生徒など、様々な人に出会い、その関りの中で専門家になるための知識や体験を深め、自分自身の課題を見つけ、成長していくことになります。
学びの深まる話の聞き方のコツ
そんな実習の中では、受容したり共感しなきゃと、一生懸命話を聞くことになるわけですが、そのうえでどんな風に話を聞けば、学びや理解がより深まっていくのでしょうか?
もし可能であるならば、ただ単に話の内容を聞くのではなく
- 話の内容
- フレーム
- 関係性
を別々に考え、整理しながら話を聞くこと大事かと思います。
話の内容
今その人が何について語っているのかを考えること。
当たり前ですよね。
普通はこの内容、コンテンツの部分に注目して話を聞きます。
フレーム
例えば「同じ話を繰り返していること」であったり、「話の内容が、どんどん内面に向かっていること」であったり、「少し語っては黙り、少し語っては黙り」とか「現在の話と過去の話が激しく行き来する」といったように、語りの形式についてのことを指します。
関係性
話している相手と自分が「どのような関係性を持とうとしているのか」「どんな関係性を投影しているのか」ということについて考えることです。
頼りにしてくれているのか、教える教えられる関係性なのか、家族の誰かに重ねてしまっているとか、本当はそうではないのに近い関係と感じているとか、現実の関係性と重なってイメージの中での関係性がそこにはうっすらでもあるはずなのでそこに注目します。
まとめ
対話というのは複合的な要素が常に重なりながら発信され受け取られ、響きあって時間とともにある関係や構造を無意識に作り上げているものです。
相手のためになろうと思って、どんなに一生懸命話を聞いていても、フランクに対等な感じで話を聞いてほしいと思っていた相手は、少し寂しい気分になったりするかもしれません。
悩みについてのアドバイスがほしいという人にいろいろアドバイスをしたところ、そのアドバイスが実行できないことにプレッシャーを感じて苦しくなる人もいるかもしれません。
文言通りの言葉の内容と、実際にその場で起こっている関係性やフレームを掛け合わせてみることで、同じに見える言葉が、まったく違った意味を持つことがあります。
今後どんな流派のカウンセリングの技法を学ぶにしても、腕のいい臨床家になるかどうかというのは、案外こういった細かいことが身についていて、伸ばしていけているかどうか、というところにかかっている気がします。
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