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「はじめてまなぶ行動療」を読む 第3章その1 系統的脱感作とエクスポージャーを学ぼう

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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前回は、「恐怖」に対して「おやつへの予感」をぶつけることによって、つまり「拮抗条件付け」をすることによって、恐怖反応はスムーズに消去されたというピーター坊に行われたジョーンズの実験でした。

「はじめてまなぶ行動療法」を読む 第2章その2 レスポンデント消去を学ぼう

系統的脱感作といえばウォルピさん。

成人の「不安」に対して、「おやつへの予感」や「食欲」ではなくて「リラクセーション」をぶつけることで不安が相殺される(これを「逆制止」というみたい)現象を利用して作られたのが「系統的脱感作」とのことでした。

系統的脱感作のやり方として

1.その人が不安を起こす事柄(刺激)について主観的な得点をつけてもらい、それを段階的に表にしてもらう(これを不安階層表という)

2.筋弛緩法というリラクゼーションの仕方を練習してもらう

3.不安階層表をテーマごとに作る

4.リラクセーションを起こした状態で、不安階層表で不安が低いものから順にイメージをしてもらうか、不安な刺激を直接観察してもらう

5.だんだん不安の高いものにチャレンジしていく

といった手段が取られるみたいです。

感想

徐々に簡単なものから慣れていって、大丈夫と確認して先に進んでいく、っていうのはなんとなく経験的にわかる気がしますが、ちゃんと行動療法を学ばずに、なんちゃって行動療法みたいなことを見よう見まねや思いつきでやろうとする人は、このリラクセーション状態を作るという手順をすっ飛ばしてかつ、十分な話し合いもなく、雑な手順で進めていこうとして失敗するのではないかなあと思いました。

クライエントの目的や介入するターゲットをはっきりと焦点化して、そこについて十分な「取り組む気持ち」が出てくるように、結果を出している行動療法家は、かなりのエネルギーを技法以前のクライエントさんとのやりとりに使っているような印象があります。

だって嫌なことに取り組むんだもんね、そこを雑にやってしまったら、クライエントさんにとっては悲劇でしかないですし、でもそれは他の心理療法でもきっと同じことですよね。

不安階層表作りも(やったことないですけど)多分、いろんなレベルや角度でのクライエントさんに対する気遣いというか配慮というか、スムーズに進めるための、クライエントさんに負担をかけないためのスキルはえらい沢山あるんだろうなと。

そこらへんはちゃんとトレーニングを受けないことには身につかないんだろうなあと、でもそこら辺も知りたいなあと思いました。

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