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【臨床のコツ】やっちまった・・・にならないためのインテーク面接、初診のコツ

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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初診を取る

ちなみに僕自身は、仕事が病院でのスタートだったので、トレーニングがてら、「初診」や「アナムネ」といって、初めて病院に来た患者さんの診察前の予備面接をするという事をよくしていました。

初診用のシートに、聞かなきゃならない項目が沢山あって、それを一つづつ聞いていくんですが、最初の頃はどうしても時間がオーバーしてしまって、外来の婦長(課長)さんに「早くしなさい〜」とプレッシャーを掛けられつつやっていたのを思い出します。

ここが遅れると、その一日かけて行う検査や診察や、入院の手続き等が全部遅れてしまうんですよね。

 

でも逆にその後の業務がここでの情報を元に行われるから、聞き漏らしをしてはいけないというプレッシャーもあって、時間と内容、そして出来れば初めて病院に来て不安な患者さんや家族の気持ちを受け止めてあげたいという気持ちの間で、笑顔で「やべーぞー!」って思いながらやっていました。

下手くそに初診を取ると(見立てがズレズレだったり情報が足りなかったり)診察後でDrに「ぶん殴るぞ〜!」と言われ見ている看護師さんが「ヒイッ」と怯えるという感じで。

初診のコツ

しばらくやっていると、コツがつかめてきました。

糞真面目に順番に項目を聞くのではなく「今どんなことで困ってるんですか?」とオープンな感じで、普段の言葉遣いで尋ねてみて、自由に話してもらうのに対してまずは共感的に聞いていくと。

その中で必要な情報をパラパラと埋めていき、患者さんが十分に話し終わったところで、足りないところを「ちょっとお尋ねしてもいいですか?」と聞くように変えてみました。

それまでよりも早く情報収集が終わり、患者さんもリラックスした感じで話せて、今抱えている問題の真ん中に近いところについて考えられる、という感じになっていきました。

そうやって上手く初診を取れると(必要な情報がコンパクトにまとまっていて、僕なりの見立ての根拠が明確)診察後にDrから「チュウしちゃおっかな〜」とか言われて、それはそれで見ている看護師さんが「ヒイッ」って怯えるという感じで。

この時に、自分もリラックスしていると相手もリラックスする、とか、なんとなくフワっと話を聞く感じとか、最初はなんとなく、だんだん細かいところを穴埋めで聞いていく感じとか、とにかく相手のペースに合わせて聞いてみることが大事、というのを学んだ気がします。

不安を受け止める⇒協力してもらう・・・大事な最初の一歩

患者さんの様々な不安をとこちらの焦りがぶつかり合うと、そりゃあスムーズに初診は取れないですよね。

最初に話すときには共感的に聞いて、すっきりしたところで、協力してもらう感じでいくと、患者さんは取り調べを受けているような気持ちにならないし、自分がサービスを受けるために役立つこととして、初診に協力してくれますよね。

精神科医療では、皆不安を持ってやってきているから初日が大事、そしてその一歩目が不安であるの安心であるのとでは、その後の流れがだいぶ変わっていきます。

でもそれはカウンセリングでもソーシャルワークでも、介護などでも同じことですよね。

大事な入り口=インテーク面接です。

 

 

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