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不登校への親の思いと向き合い方

 

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臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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不登校への親の思いと向き合い方

――「早く行かせなきゃ」が焦りに変わるとき

◆「とにかく学校に行かせたい」――その気持ちは自然なもの

お子さんが不登校になると、親御さんとしては大きな衝撃を受けると思います。
「どうして行けなくなったんだろう?」「何か悪いことをしてしまったのだろうか?」
そうした不安とともに、多くの保護者の方がまず思い浮かべるのが――

「どうしたらまた学校に行けるようになるのか?」

という問いです。

これはとても自然な反応です。
親として、子どもの将来を案じ、日々の生活リズムを心配し、周囲からの目も気になる。
「元通りに戻ってほしい」「このままで大丈夫なのだろうか」と感じるのは、むしろ当然のことです。

でも――この「早く行かせたい」という思いが、知らず知らずのうちに焦りや圧力となってしまうことがあるのです。

◆「焦り」が生まれる背景には何があるか

焦りは、いくつかの不安や心配の気持ちが重なって生まれます。たとえば:

  • このまま引きこもってしまうのでは?
  • 勉強に遅れてしまうのでは?
  • 高校、大学、就職はどうなるの?
  • 他のきょうだいに影響があるのでは?
  • 自分(親)が責められるのでは?

こうした「見通しのつかない将来」に対する不安が、親を内側から焦らせます。
そしてその焦りは、気づかぬうちに子どもに向かって流れていくのです。

◆子どもに届く「見えないプレッシャー」

たとえば、こんなふうなやり取り、ありませんか?

「今日は少しでもいいから教室に顔出してみたら?」
「学校、行けないならせめて勉強だけでもやってみたら?」
「このままだと、本当に困ることになるよ」

どれも「子どものためを思って」の言葉かもしれません。
でも、子どもがその言葉をどう受け止めているかというと――

  • 「本当の気持ちは聞いてもらえていない」
  • 「失望されている」
  • 「何か行動しないと認めてもらえない」

そんなメッセージとして、感じ取ってしまうことがあります。

もちろん、親に悪気はありません。
でも、子どもが「行きたくても行けない」状態にあるときには、その状態そのものを理解してもらえない苦しさが加わってしまうのです。

◆「行かせる」ことが目的になってしまうと

親の願いとして「学校に行ってほしい」という思いがあるのは当然です。
でも、それが子どもの今の状態や気持ちを置き去りにしたままになってしまうと、
本来助けたいはずの子どもを、さらに追い詰めてしまう結果になります。

たとえば、子どもがようやく気持ちを話し始めたとき――

「でも、それを乗り越えて学校行かないと、ね?」

というような“まとめ”が来てしまうと、子どもは「やっぱり結局そこか」と感じて、
それ以上気持ちを話すことをやめてしまうかもしれません。

◆「焦り」を持つ自分を責めないでください

ここまでお読みになって、「じゃあ、どうしたらいいの?」と感じた方もいるかもしれません。
あるいは「自分は焦りすぎていたかもしれない」と気づいて、少し落ち込んでしまった方もいるかもしれません。

でも、どうかご自身を責めないでください。
親御さんが「焦ってしまう」のは、それだけ子どものことを真剣に考えている証拠です。
そして、焦る気持ちに気づいたということは、それだけでもう、大きな一歩なのです。

◆子どもの「今」に寄り添うことから、はじまる

不登校支援の基本は、**「今できることを、一緒に探していく」**という姿勢です。
いきなり登校を目指すのではなく、まずは今の子供の存在を「認める」ところから始める。「それが一番難しい」と言われることが多いですが、現状を肯定することが、じわじわと「変化」を起こすきっかけとなります。「今できること」とは何でしょう?この話が焦りを手放すヒントになることを願っております。

◆まとめ

不登校に向き合うとき、親としての焦りはつきものです。
でも、その焦りが強くなりすぎると、子どもは「わかってもらえない」という寂しさや、
「期待に応えられない自分はダメだ」という無力感を抱いてしまうことがあります。

だからこそ、焦りに気づき、立ち止まることは、とても大切な関わりの第一歩です。
「学校に行けるように」ではなく、
「今の子どもに必要なことは何か?」という問い直しから始めてみる。

それが、実は最短ルートになることもあるのです。

今回のブログはスペース海の不登校チャンネルでの新田恒夫先生との対談をもとに構成しております。

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

 

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