「はじめてまなぶ行動療法」を読む 第2章その1 レスポンデント条件付けを学ぼう
三田村仰著「はじめてまなぶ行動療法」という本を知っていますか?金剛出版のHP
さて、そもそものレスポンデント条件付けとは何か?という話ですが、この本では「くすぐられる前からくすぐったい?」という非常にわかりやすいメタファーで教えてくれています。
過去の兄に脇をくすぐられ、くすぐったかった体験を覚えているから、兄が目の前でくすぐるそぶりをする、指をくねらせるだけでくすぐったいような感じがしてしまう、そういうくすぐったさの(予感)が現れる仕組みを、レスポンデント条件付けというもので説明できるそうです。
パブロフの犬で有名なやつですよね。
ベルと同時に犬に餌をあげ続けていると、ベルを聴いただけで犬がよだれを垂らすという。
でもこの本で読んだところ、パブロフはベルではなくメトロノームで刺激を提示していたようです。
おっと刺激を提示とか書いてしまった!
(ちなみに肉を見ると犬はよだれを垂らすのだけど、この場合の肉は無条件刺激(何も条件付けしなくても反応が出る刺激)で、そこで出るよだれば無条件反応と呼ぶ)
パブロフがやったのは、本当は唾液と全く関係ないメトロノームの音を中性刺激(関係ない刺激)として、無条件刺激の肉と一緒に犬に提示し続けることで、メトロノームの音を聞いただけで、よだれをだすようになってしまうということ。(このプロセスがレスポンデント条件付けなんだろうな〜)
つまり元々は意味のない中性刺激(だったメトロノームの音が、レスポンデント条件付けを通じて、この犬にとっては、よだれを引き出す条件刺激に変化してしまったということ。
例えば電話で怒られ続けていると、電話に出られなくなるとか、そういうことですよね?
日常にある普通の反応も、色々とこの条件付けという見方をすると「これもこれもそうやん!」ってなりますよね。
特に怖い方向の反応について。
それをやったのがJBワトソンさんという人で、アルバート坊やという生後11ヶ月の乳児に、ネズミ(無条件刺激)と、鉄の棒をハンマーで叩く大きな音という大きな音を一緒に提示し続けることで、アルバート坊やはネズミを見ただけで怖がるようになり、ついでにウサギやヒゲのついたサンタクロースのお面や毛皮までも恐怖反応を示すようになったとのこと。
(ちなみにこちらはアーノルド坊やですhttps://tv.eiga.com/series/DiffrentStrokes/video/)
ネズミと同じ特徴を持つふわふわしたものも一緒に怖くなってしまう、これを刺激汎化と呼ぶようです。
これもありますよねえ。
苦手な人と似た人を見ただけでビクッとなっちゃうみたいな。
この章では、眼鏡をかけた男性の上司に怒られ続けて、眼鏡をかけた人が苦手になってしまった人が、それでも眼鏡をかけた女性に対しては怖くならないとか、眼鏡をかけていない男性には反応しないという弁別刺激ということについても触れています。
思ったこと
怖がりかどうか、っていうのって、反応の強さだけじゃなくて、この汎化の具合、どの辺まで怖さが広がっちゃうのかどうか?ってところが、けっこう生活に影響を与えるところなんじゃないかなって思いました。
イメージの中で垣根無く怖さが広がってしまう人はきっとつらい。
それはそれ、って弁別が出来ない人はやはり敏感で、さらっと弁別?分別できる人の方が、まあ暮らしやすいですよね。
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