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【カウンセリング実習】話の内容だけでなく文脈を理解する

 

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臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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文脈の理解

カウンセリングの段階について、まず人の話を十分に傾聴して聞けるようになり、信頼関係を維持しながら話し手の想いを話し手が満足する形で受け止められるようになる、という段階があります。 でもここまで行き着くのがなかなか大変なことで、例えば初学者が「オウム返しが大切!」なんてどこかで教えてもらったテクニックを実際に使えば、大概の人はバカにされたと感じるでしょうし、いくら傾聴傾聴と傾聴しているつもりになっていても、あんまりつらそうな話を聞いていると、本人としては善意のつもりで「こうしたらいい」とアドバイスをしたくなってしまうものです。(多くの場合は「それもうすでにやってだめだったこと」「やりたくても出来ないこと」だったりするので、結果的に信頼関係が損なわれる) 実際に余計なことを言わずに傾聴が出来ていても、話し手の考える話の筋や、受け止めてもらいたい文脈がキャッチできないままでいくら話を聞いてもらっても、話し手としては「なんだか聞いてもらっているのに一向にスッキリしない」なんてことになりがちです。 つまり、相手の話を聞く中で、相手の話の文脈を「理解する」ということ、理解するための問いがあたりまえのようにできている、ことが必要になります。 事実関係を知るための問いとは質がぜんぜん違うのだけど、多くの初学者は質問し過ぎで一問一答に陥ってだめになりやすいかと思います。 そう考えると、文脈を理解するための問いを行うためには、相手の話の中の文脈を読み取る力が必要だってことですよね。 いやいやそれじゃあ文脈とはなんぞやという話ですよね。 goo辞書で調べてみました。
 の解説
 文章の流れの中にある意味内容のつながりぐあい。多くは、文と文の論理的関係、語と語の意味的関連の中にある。文章の筋道。文の脈絡。コンテクスト。「文脈で語の意味も変わる」「文脈をたどる」
 一般に、物事の筋道。また、物事の背景。「政治改革の文脈でながめると」
  ということでした。   コンテクストという言葉が出てきましたね。 コンテンツとコンテクスト言う言葉があります。 コンテンツは内容物、コンテクストはそれこそ文脈といっていいでしょう。

コンテンツとコンテクスト

何を語るかよりも、なぜこの話をここで語りたいのか?という風に考えてもいいのかもしれません。 もっといえば、私とあなたの関係の中で、この話をすることにどういう意味があるのだろうか?ということについて考える、問いかけることが出来る、この場で話し合える(扱うことが出来る)ということです。 事実確認は、コンテンツ(内容)の話です。 その事実をここで話すということについて扱うのは、コンテクスト(文脈)の話です。 下手くそなたとえ話をしてみましょう。 ある女性が男性に対して、いま上映中の見たい映画について語ったとします。 あなたの友人である男性が、あなたにこんな話をしました。「先日◯◯さんという女性がさ『いま上映中の△△という映画が面白いらしい!めっちゃ見に行きたい!』って言ってて面白そうだなって思ったんだよね」と。 こんな時にどんな風に返しますか? 「その映画ってどんな映画なの??」と映画の内容(コンテンツ)に着目して返すのと、「その女性ってどんな人?どんな関係性なの?」って返すのとではその先の会話の流れがだいぶ変わってきますよね。 この話を聞いてい「ああその女性はその映画が見たいのだな」と理解するのと同時に「ああその女性はこの男性に映画に誘ってもらいたいのかもしれないな」と、その二人の関係性を含めた文脈(コンテクスト)について想像されるかもしれません。 ここでは文脈を読んだ仮説が生成されています。 ここでどんな情報を得ることができれば、この仮説の「現実感」は高まるでしょうか?そのためにはどんな問いをこの男性にすればいいのでしょうか? その女性の属性(どんな仕事をしているのか、年齢や既婚未婚等)について尋ねるのか? 関係性について尋ねるのか?(どこで知り合って今現在どんな関係でいるのか等) その男性の期待や動機について尋ねるのか?(一緒に行きたいと思っているのか、どんな関係になりたいのか、そもそも映画に興味あるのかとか) それに加えて「それって一緒に行きませんか?って話だよね?」とか「彼女がわざわざそんな話をあなたにする意味って考えたりしてる?」なんて直接その文脈について扱う問をしてみてもいいかもしれません。 そんな風に考えていたら「いやだから、めっちゃ面白そうだから一緒に見に行かない?」とあなたが誘われて「そっちかよ!」みたいなこともあるかもしれません。 「女性にこんな話をされた、という話をわざわざ自分に話してくるのはどういう意味なのか?」とさらに一歩外側から文脈を眺めてみると、さらに違った仮説や問が生まれてくるかと思います。 心理臨床のトレーニングを受ける中で「相手の内面を理解しろ」ということは言われますし、そのための理屈も勉強をするのですが、内面云々以前に今ここでの「文脈」をちゃんと理解出来ているかどうか?そこに目が向いているかということが出来ていなければ、内面理解が正しいのかどうなのかの判定も出来ず、実際のカウンセリングの中で活かすことも難しいのではないかと思います。

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臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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