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【保護者あるある】つい出てしまう余計な一言について

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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子育てをされている保護者の皆様から「お子さんに対して、つい余計な一言を言ってしまう」という相談を受けることがあります。

そんな時にどう対応したらいいのでしょうか?

 

言わずにはおられない状況や気持ち

そういった相談に対して、僕がまず行っているのは「今の状態で親だったらそう言ってしまうことは当然じゃあないでしょうか」ということです。

言わなきゃいいのについ言ってしまう時は「言わずにはおれない、状況や気持ち」があるからなんですよね。

親が自分のことを責めることで、子どもにとってなにかいいことが起こる、なんてことはありえないので、「なんでそれを言ってしまったんですか?」なんて風に追求することは、それこそ保護者の自責感を強めるだけですし、巡り巡って子どもの元気がなくなっていくことになるので、そこは追求する意味は全く無いでしょう。

(最終的には「またやっちゃいましたね〜」と一緒に大笑いできるようになるとよいですよね)

子どもに本当に伝えたかったことは?

言わざるを得なかった悲しみと後悔に共感しつつ、次に何をするかといえば、ずばり「今だったらなんて伝えれば100点だったと思いますか?」という質問です。

いやいやそんな、過去の失敗を振り返ってもしょうがないじゃん!と思う方もいらっしゃると思いますが、大事なことは「どんなメッセージを伝えたかったのか」ということを一旦言語化することなのです。

意外と大事なポロリの一言

ポロッと出る保護者の余計な一言(加えてその一言に対する子どもの反応)というのは、なにげに多くの情報を含んでいます。

本来は言わなくていいことをたまたま付け加えてしまうなんてことはあまり無くて、その一言の中には、普段思っていても言えないことや、無意識のうちにその人の中にある前提が、ポロッと出てしまっているということがほとんどだと思います。

つまりポロッと出てしまう一言は、普段自分でも意識していない、ちょっと抑圧していたかもしれない本音が形を変えて出てしまった一言、ということでしょう。

だからこそ抑えるのは困難なのです。

無意識下で(少なくとも口に出してしまう程度には)思っていることを、本当に思っていることだから、と伝えたらいいなんてことはありませんし、無理に抑圧する必要もありませんが、そのことを自分で把握しておくことは価値があることかと思います。

そして、その本音とは別にもう一つ、子どもに本当に伝えたいことがあったはずなんです。

本当に子どもに伝えたいメッセージが何だったのか?を立ち止まってよく考えてみることが大事なことではないでしょうか。

余計な一言は「心配」由来

余計な一言は「心配」から出てくるのではないかなと思っています。

この子の将来はこのままで大丈夫なのか?外に出て日に当たらなければいけないのではないか?ゲームばかりしていたら脳がゲーム脳(古い話ですね)になってしまうのではないか?いろんな心配が心のなかで固まって、でも言ってはいけないと押し殺していて、だからこそぽろりとその心配が顔を出してしまうんだと思います。

その心配は子どもが大事なら当然のことでしょうし、ずっとガード出来るわけではないのでしょうがないんです。

心配の裏にある「あなたのことが大事」

そう、心配の裏には「あなたのことが大事」という気持ちがあるはずなんです。

保護者が本当に子どもに伝えたいのは「あなたのことが大事」というメッセージなのではないでしょうか。

本当に伝えたいことが何かとちゃんと心の中で居場所を持っているならば、ぽろりと口に出るのは、心配ではなく、「あなたのことが大事」というメッセージを含んだものになるのではないかと思います。

まとめ

人間は多面的で複雑な生き物です。

思春期の子どもはその複雑に気づき、自ら複雑さの中に生きることに精一杯になっていることもあります。

なので思っていることをスパンとぶつけることは、思春期前と違ってうまくはいきません。

とても面倒くさいことですが、子供と関わるためには、自分の中にある複雑さと子どもの中にある複雑さを見比べながらあれこれ考えて言葉を選んでためしていく必要があります。

例えば子どものことについて不安や怒りや悲しみの気持ちがあってもいいと思うんです。

「なんで私ばかりこんな目に」「皆自分勝手すぎる!」「将来のことをちゃんと考えてないの!」と、腹が立って当然の状況に追い込まれるときもあるはずなんです。

だからこそ、その感情の裏に、少しだけ深いところにある「あなたが大事」という大前提の感情にも、気づいている必要があるんじゃないでしょうか。

臨床心理学では「両価性」という言い方をするのですが、子供に対して親に対して、配偶者であったり、身近な人間に矛盾した感情を持っていてもいいんです。

それが人間なんです。

保護者が思っていることは、ネガティブなものでもポジティブなものでも、視線から行動から言葉のはしから、じつはいつもポロリ出ているものです。

どうせ出てしまうものなら、「何を伝えたいのか」ということを、心のなかでちゃんと練っておくことが大事なのではないかと思います。

その前提に立って「大事な人に本当は何を伝えたかったのか?」と自分に向き合って考えるのを、しっかりと横でお手伝いできるカウンセラーでありたいと思っています。

 

 

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