【視聴レポ】「会話を続けるための心がけ」とは 今日から始まるナラティヴセラピー②坂本真佐哉先生
前回に引き続き、視聴レポート第2弾です。
このウェビナーで坂本先生は、会話を続けることの大切さを繰り返し強調され、カウンセラー側の「会話を続ける努力」が必要だとお話しされていました。
「会話を続ける努力」とは
対等な関係を目指す
坂本先生は「CoとClは自然と対等になるものではないため、Co側の努力と工夫が不可欠」と指摘されていました。
これは、SCをやっていると痛感します。
そもそも、児童生徒は「先生みたいな誰か」としてSC見ている場合が多いですよね。
そして、保護者や先生からは「話を聴く専門家」等といった形で扱われることがほとんど。
つまり、SCとして学校に入った瞬間から、うっすらと縦の関係が発生しているのです。
これはこれでよい側面はあるのですが、時折「SCがそう言ったからこうしたんだ」という人もでてきます。
一見、SCが頼りにされているようにも思えますが、相談してきた当人たちが良い方向へ変化しているのかと考えると、そうとは言いきれないような気がします。
それだけでなく、うまくいかなかった場合に「SCが悪い」と言われてしまうリスクも高まります。
これでは、対等な関係どころか、双方が安心して会話ができる関係とはいい難いのではないでしょうか。
ほとんどのSCが学校でやっている(であろう)努力の1つが雑談です。
雑談といえば関係づくりの第一歩ですが、偶然趣味が一緒だとか、肩書を超えた繋がりを作れる可能性も秘めています。
「ひょっとすると、雑談はただの関係づくりを超えて、横の関係を作る一助にもなっているのかもしれない」とウェビナーを聴きながら思いました。
実際、短い雑談を繰り返すだけでも、会話の内容やお互いの反応にすこしずつ変化が生じます。もしかすると、雑談も一種のナラティヴセラピーなのかもしれません(言い過ぎ?)。
「問題が、問題。」
さらに、坂本先生はCoとClが対等な関係になるためのポイントを紹介してくださいました。
その中で「問題が問題」という状態を作り出すと、ClもCoも「責められない安心感」が生まれ、自己への客観視(変化)や他者の語りへの許容度が高まるという部分が特に印象深く残っています。
調べてみると、(社)日本ナラティヴセラピー協会のトップページ(https://narrative-therapy.com/)にも「人が問題ではない、問題が問題である。」と大きく書かれており、このセラピーの肝の部分なのだと思われます。
例えば、私たちがSVを受ける時。
大抵はすでに困っている状況です。
いざSVを受けてみたら、明言はされないものの、なんとなく自分が責められるようなことを言われてしまったとしましょう。
「次はなんて言われてしまうのだろう」「私のせいでうまくいかないのかも」等々、不安な気持ちになるかと思います。
そうなると、次のSVが億劫になりますよね。
このような状態が、CoとClの関係で起きている場合もあり得るわけです。
そこで、例えば「今までこの問題に対してあなたはいろいろ頑張ってきたのだけど、困っているわけだ。じゃあ、これからどうなっていきたい?」等と言われたら、どうでしょう?
ちょっぴり「話しても大丈夫かもしれない」と感じられるのではないでしょうか。
このように考えると、SCとして向き合っている方々に対する自身の言動や態度を日々点検することは大切だと改めて考えさせられます。
実際、ウェビナー内のディスカッションでは、Clとの会話のコツや練習方法等が話題になりました。
坂本先生のお話だけでなく、このような参加者の熱心な姿にも刺激をもらえました。
お知らせ
この度、本ウェビナーの録画視聴の申し込みが2月いっぱいまで延長されることに決まりました!
約3時間という長さですが、ラジオ・ポッドキャスト感覚で聴いていられるので、気がつくと時間が経ってしまいます。
こちらからお申し込みいただけますので、この機会に是非ご利用ください。
スタッフE
オンラインスーパービジョン無料体験
カウンセリングが上手くなりたい!
ケースの見通しをちゃんと立てたい!
手詰まりを感じている!
まだまだ上達していきたいカウンセラーの皆さんに、オンラインスーパービジョン無料体験のお知らせです。
毎月3名限定でオンラインスーパービジョンの無料体験をZoomにて行っております。
気になる方は下記のスイッチをクリック!