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臨床心理学(金剛出版)「診断からケースフォミュレーションへ」を読む

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
カケイ カズノリ
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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金剛出版の臨床心理学という雑誌があります。

僕が就職したての頃に、職場で定期購読をしており、空いた時間を見つけては教科書のように何度も読み返していました。

2001年に出版された初回面接と見立てを特集している通算3号にて、下山晴彦先生がケースフォミュレーションについて書かれている文章があり、ちょうど今臨床心理学を学んでいる方のための文献を探しているところだったので、読み返してまとめてみました。

 

「診断からケースフォミュレーションへ」

DSMでは病因を問わずに複数の症状のまとまりを症候群として分類を行っています。

このことで国を超えた比較研究が可能になり、様々な専門家同士でこの分類を共有できるようになったこと、クライエントや患者さんへの診断についての説明をしやすくなったという利点がありました

客観的な師匠状についての見方が可能になった一方で、その症状を抱えて生きる人間そのものへの視点が欠けてしまっているとも言えます。

精神医学的な、症候論的分類を把握した上で、症状を抱えているクライエントや人間性や体験、関係性や生活史全体を統合し、その人の理解をするのが臨床心理学の役割なのかもしれません。

もちろん人が人のことを理解するのは難しいことです。

ここでは、ケースフォミュレーションについて「得られた多様な情報を統合して事例の当事者を総合的に理解するための仮説を生成することである」というように書かれています。

またケースフォミュレーションこそが、臨床心理学の独自性を示すものであるとも述べられています。

人を理解するのが難しいからこそ、仮説を立て、検証し、また新たな仮説をたてるという作業を、クライエントとともに繰り返し続ける協働的なプロセスが必要ではないかと改めて感じました。

出典は臨床心理学 特集:初回面接と見立てです。

この号は田嶌誠一先生の『相談意欲のない不登校・ひきこもりとの「付き合い方』では「元気になることが大事」と「節度ある押しつけがましさ」について書かれていますし。

成田善弘先生の「精神療法家の仕事」では「沈黙と言葉」について書かれています。

さらに河合隼雄先生の「心理療法と笑い」についての論考もあり、まさに僕にとっての神回ならぬ神号でした。

金剛出版のサイトを見ますとまだ在庫が残あるようでした。

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