かけい臨床心理相談室

臨床心理士資格試験を間近に控えた皆様へ

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臨床心理士資格試験、迫る

臨床心理士の資格試験が10月17日に迫っております。

受験生の皆さんはドキドキしながらその日を待っている方が多いことでしょう。

臨床心理士のスタンスについて

これは公認心理師の資格試験にも言えることですが、心理の資格試験というのは知識だけではなく、その人がその資格のスタンス、アイデンティティーの持ち方をどれだけ理解しているか?ということを測る側面があります。

特に事例問題においてその傾向が顕著なのですが、この選択肢は、公認心理師だったらこれを選択するだろうけど臨床心理士だったらこちらが正解に近いだろう、というように、それぞれの資格のスタンスがわかったらならば、それぞれの選択肢の、○になる理由とXになる理由が、そのスタンスと照らし合わせることによってだいぶスッキリと見えてくるはずです。

では、僕にとっての臨床心理士のスタンスはなにかといえば「クライエントのことを1人の人間として尊重すること、クライエントの内的世界や様々な感情についても、できる限り大切なものとして受け入れること」です。(尊重するということには安全を守る、という意味合いも含めてよいかと思います。)

いやいや、もっとちゃんとしたやつを知りたいよと思う方、実はばっちり資格認定協会のHPに書いてあります。

「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。

臨床心理士の近接領域の専門家、たとえば医師や教師がおられますが、これらの専門家は、臨床心理士も含め、「人が人に直接かかわり、そのかかわる人に影響を与える専門家である」といえるでしょう。

しかし、それぞれに似て非なる専門性があるのです。

お医者さんの場合、人(医師)は人(患者)にかかわり、病んだ状況をもとの元気な姿に戻すことによって、その専門性を人(患者)にもたらす、病気を治す専門家です。

学校の先生は、人(教師)が人(児童生徒)にかかわり、教育目標である読み書き算数や、人間のあるべき姿(正直で、誠実で、優しく、勇気と正義を尊ぶなど)を、こどもの学ぶ権利として教える義務があります。

臨床心理士は、人(クライエント)にかかわり、人(クライエント)に影響を与える専門家です。

しかし、医師や教師と異なることは、あくまでもクライエント自身の固有な、いわばクライエントの数だけある、多種多様な価値観を尊重しつつ、その人の自己実現をお手伝いしようとする専門家なのです。

臨床心理士とは|公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

硬いことを書いている印象があるので読み飛ばしてしまう方もいるとは思いますが、こういうところにはその団体や資格のスタンスのど真ん中のことが最小限の文字数で記載されているので、ちょっとだけ腰を据えてゆっくり繰り返して読んでみるのがいいかと思います。

とはいえ最後の一文「あくまでもクライエント自身の固有な、いわばクライエントの数だけある、多種多様な価値観を尊重しつつ、その人の自己実現をお手伝いしようとする専門家なのです。」というところが一番大切なのではないかと思います。

「そんなの心理士としてアタリマエのことじゃん!」

と思うかもしれませんが、なんとなく知っていることと、言葉にできることと、現場で実際の判断の中でこれができるかどうか、ということには大きな隔たりがあります。

一度自分の言葉で臨床心理士のスタンスについて書き出してみることをしてみてもいいかもしれません。

何年かたって書き出してたら、少し違う文章になっていることかと思います。

そうであったなら、その少し違うところに、その人の臨床心理士としての成長が見えるところなのかもしれません。

 

臨床心理士に求められる専門行為

ちなみにこのHPには臨床心理士に求められる専門行為についての記述もあります。

臨床心理士に求められる専門行為とは、

①種々の心理テスト等を用いての心理査定技法や面接査定に精通していること。

②一定の水準で臨床心理学的にかかわる面接援助技法を適用して、その的確な対応・処置能力を持っていること。

③地域の心の健康活動にかかわる人的援助システムのコーディネーティングやコンサルテーションにかかわる能力を保持していること。

④自らの援助技法や査定技法を含めた多様な心理臨床実践に関する研究・調査とその発表等についての資質の涵養が要請されること

 

ここも試験前にもう一度おさらいしておくといいかと思います。

過去問は資格認定協会からのメッセージ

「言いたいことはよくわかったけど、試験直前なんだからもっと具体的なやつが欲しいんだ!」と思う方もいらっしゃるでしょう。

具体的なやつがあります。

それは、今までに出ている膨大な数の過去問の中です。

選択肢の○かXかの正答判断やその判断の根拠自体が、臨床心理士のスタンスのあり方を示しています。

つまり、なぜこれが○でなぜこれがXなんだ?というところを突き詰めていくと、結果として「臨床心理士はこういうときはこういう判断をするんだよ」というのが問題と解答から透けて見えてきます。

「試験の直前になにしよう?」と思ったら、一度説いた過去問の事例を読み直してみて、選択肢が○かXかの根拠についてチェックしていく、というのも臨床心理士のスタンスについて確認するためには有効かもしれません。

 

自分だったらこうする、という選択肢と、臨床心理士だったこれかな?という選択肢、公認心理師やったらこれちゃうんかな?というように、考えると、ナチュラルに「自分だったらこうやる」を選んでしまい失点する、というミスがへるのではないかなと思います。

受かるとか落ちるとかも大事なことですが、臨床心理士を取ろうと思い、受験資格を得て、資格受験勉強からの試験というプロセスそのものにも大きな価値があるのではないかと思います。

受験生の皆さんが、資格以外のたくさんのものが得られることを祈っております。

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