かけい臨床心理相談室

聞き上手は話し上手? その3(ケース会議編)

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臨床心理士  カウンセラーっぽくないカウンセラーと言われることが多い チェブラーシカに似ていると言われることがある 似ていないと言われることもある 時間空間的なおっちょこちょいである
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前回の話の続きです。

 

聞き上手は話し上手? その2(カウンセリング編)

 

 

例えばケース会議での話の聞き方

例えば学校で児童生徒への対応の仕方を考えるための会議をしたり、保護者や教師、本人と一緒に「どうやっていこう?」みたいな話をするときに。

考え方の背景や前提がそれぞれ異なっているので、なかなかうまくいかないことが多いんです。

例えば不登校の生徒について話し合った時に、学校の先生は子どもの成長に向けた関わりをしたいので甘やかせたくない、保護者は子どもに大きなストレスがかかることが心配、本人は今はとにかく苦しくて前向きなことは何も考えられない、カウンセラーは心のケアをしたい、なんて感じで、それぞれがそれぞれの思いと立場と考えで話をすることになりがちなんです。

 

「こんな話し合いは意味が無い」と思う人もいれば、「なんとか自分の考えを分からせたい」と思っている人が居たり、「自信がなくて発言できない」人が居たり。

 

頭のなかの整理と、会議の内容の整理

聞き上手は話し上手 その2で書いたように、カウンセリングで話を聞く時というのは、常に同時にいろんな文脈を同時に頭のなかで流しながら、より自分がわかりやすく、理解できるように頭のなかの整理をしていってるんです。

 

つまり、人が多くなったとしてもやることは基本的には変わらないんです。

同時に頭のなかで走らせるトラックの数は増えますが、その場にいる人の基本的な考え方や、それぞれの持つ解決像、そこに役立つリソースを一つ一つ場に出してもらえるように、一歩づつでも解決やケース理解、相互理解に繋がる「問い」を立てていくこと。

そういう積極性と、その会議の場のグループのメンバー同士の力動を把握して、そこにフィットした提案をしていく積極性が必要となります。

 

ケース会議でやること

ケース会議でやるべきこと
そんな中で・・・ケース会議でやるべきこと。

①それぞれの持つ情報を整理

②仮説や見立てを出す

③具体的な介入案を提案

④役割りを均等に振る

⑤それぞれがやる気を持って取り組めるようなムードに、会議や話し合いを持って行く(ここ重要)

なんてことをせねばならないのですが、そう、とっても難しいことなんです。

そして、プランを提案するためには、聞く人が「あ、なるほど」「そう考えると分かるかも」と思えるような、その状況や問題について分かりやすい説明をする力が必要となります。

イニシアチブを取るためにはリアリティーの把握

しょーもないみんながゲンナリするようなことを言ってる人って、全然人の話を聞いていない、本人は聞いているつもりでも聞いている時点でピントが合っていない、聞けていない人なんですよね。

会議や検討会の場って恐ろしいもので、その場のリアリティーをどれだけ深く把握できているのかが、発言ではっきりと分かってしまうんです。

そしてそれはその人が他の人の話をどれだけリアリティーを持って話を聞いているかどうかで変わるんですよね。

メンバーの話しを深く広く聞いていて、ケースだけでなく、それぞれのメンバーの持つリアリティーを把握することが出来れば、その場のイニシアチブを取ることが出来るんです。

*その役割はコーディネーターがするものですが、結局はその場で一番リアリティーを深く持てていて、かつ中立な立場を持っている場合はスクールカウンセラーがその役を担うことになります。

ということは、ケース会議においても、その場の人の話を聴く力が必要ということになります。

聴く力とは何か

聴く力とは、相手の態度や感情への受容性や身体性、といったベースになることを押さえた上で。

今度はいかに細かいところまで相手の話のリアリティーを感じられるように理解しながら聴くこと。

そのためには情報を整理しつつ、できるだけ主観にとらわれないように様々な立場から、話の中心の文脈を捉えていく。

そして必用なときには話し手に的確な問いを立てられる力が必要になります。

 

それが出来れば、自分の話したいことを整理して相手に合わせて分かりやすく伝える、ってのは自然とできるようになると思います。

 

ちなみに僕自身はそういう頭のなかの整理はできるのですが、物理的空間的時間的に扱えることについては、まるっきり整理できないのはなぜなんでしょうね・・・。

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