かけい臨床心理相談室

【報告】道徳授業地区公開講座「いじめはなぜ起こるのか考えてみよう」「心のエネルギーを豊かにする関わり方」

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臨床心理士  カウンセラーっぽくないカウンセラーと言われることが多い チェブラーシカに似ていると言われることがある 似ていないと言われることもある 時間空間的なおっちょこちょいである
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今回は講話の報告をさせていただきます。

「いじめはなぜ起こるのか考えてみよう」

今回の5,6年生向けの講話は「いじめはなぜ起こるのか考えてみよう」というテーマ。

東京都北区の小学校の道徳授業地区公開講座でお話をさせていただきました。

ストレスの高い集団では、普通にしていたらいじめは起こってしまうので「普通じゃない選択をどうやってするのか?」という話を、ブラジルのサッカーやワンピース、イスラエルの若者の徴兵拒否などを題材にして、お話させていただきました。

もともと中学校向けの講話で、高学年向けにアレンジしたつもりだったのですが、歴史の話などは難しかったところもあり、関心のある子は食い入るように見つめていましたが、保護者の感想や先生方からのお話では、わかることわからない子に別れたようです。

その中で多様性についても、ワンピースのメンバーがなぜ動物や嘘つき、変態や犯罪者、死体やゴム人間などの、普通なら排除されるような特色を持ったキャラクターが主人公チームになっているのか?という話や、サッカーの本田選手は凄い選手だけど、全員本田だけで戦うチームは果たして強いのか?という感じで話をさせていただいたのですが、そこは目をキラキラさせて反応していました。

やっぱり子どもは素直。

次回に小学校でやるときは、歴史の話を身近なクラスの中での話に置き換えて、多様性についての話を、登場人物の気持ちにもっとフォーカスして話すようにしてみようかと考えています。

 

基本的自尊感情と社会的自尊感情の違い

保護者向けの講話では、「心のエネルギーを豊かにする関わり方」というタイトルで、近藤卓先生の社会的な自尊感情と基本的な自尊感情の違いの話をベースに、社会的自尊感情は「評価」で伸び、基本的な自尊感情は「肯定」で伸びるのではないか?という話をしました。

社会的自尊感情は人より優れているかどうかといったところが大事な相対的なもの。

基本的な自尊感情は、その人の存在そのものを肯定されることが大切で、社会的自尊感情は条件付きの肯定とすれば、基本的自尊感情は条件なしの肯定といえるものです。

評価は順位や賞などの明確な基準があるのでやりやすいですが、無条件の肯定は、失敗した中でも肯定するので創造性が必要であると。

 

死んだ金魚をトイレに流すな「いのちの体験」の共有集英社新書近藤

 

優等生の息切れタイプ

基本的自尊感情が十分に育っていないのに、評価の波にさらされ続けるとエネルギーがなくなったときにダウンしてしまいます。

例えば中学時代は必死に勉強してトップを維持し、進学校には入れて教師も親は大喜び、だけど入学した後は今までどおりに勉強しても何故か平均点を取るのがやっとで「こんな成績じゃ」「もっと頑張りが足りないんじゃないのか」という周囲の言葉がけに、必死で頑張るんだけど「もう無理・・・」となってしまうような、優等生の息切れと呼ばれるものはこのパターンなのでしょう。

ここで「いやいや、そもそもあちこちの学校のトップが集まってきてるんだから平均点ギリギリでもすごくねえ?こっちは必死でやってんだからガタガタ言わすなボケ!」と言えるのなら(ちょっと言葉遣いは荒いですが)ちゃんと思春期のこころとして育っているなと、かなり安心なのですが、期待を背負って頑張る子って、「自分が頑張ればなんとかなる」「心配かけちゃいけない」と、自分の気持よりもまわりの安心や評価や期待に応えることを優先してしまうんですよね。

(この会話の流れで「この子、親に向かってなんて言い草!」「うっせえクソババア!」「キィ〜」なんて大げんかになるのは昭和のイメージですが今もこんなことあるのかな??)

まずは基本的自尊感情に注目

学校や部活、塾やスポーツクラブなど、社会で生活していれば評価は勝手についてくるので、家庭では生きる基盤である基本的自尊感情の方に注目していくことが有線すべきかなと思います。

そのためには、失敗の中にある小さな違いや変化に気づけるような観察の仕方と、近藤先生の言う「いのちの共有体験」とまではいけなくとも、子供の関心のあることや、子どもが話したいときにちゃんと話を聞く、笑顔を向ける、一緒にテレビを見たり、気持ちが交流できる時間を過ごすといった「共有体験」を積み上げてほしいです、とお伝えしました。

 

でも子供はそれぞれ感覚やうれしいことが違うので、そ子に合った方法はBASIC-Phという心のチャンネルを6つに分けて考えるイスラエルのトラウマケア理論で細かく、実際的にどんな対応をしていけばいいのかというお話をさせていただきました。

 

この話はまた次回。

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