かけい臨床心理相談室

【カウンセリング実習】見立てと介入の関係と事例検討

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臨床心理士  カウンセラーっぽくないカウンセラーと言われることが多い チェブラーシカに似ていると言われることがある 似ていないと言われることもある 時間空間的なおっちょこちょいである
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事例検討と見立てについて

トレーニングの一環として事例検討というものがありまして、カウンセリングの手順やクライエントさんの理解の仕方について、専門家同士で話し合うというものです。

隣の事例検討の参加者の方が、十分な見立てもないままに介入についてポンと意見を出されたので、ついつい「え?なんでそれやるんですか?根拠は?」と聞き返すとその人はちょっと怒ってしまったようでした。

(一応説明はしてくれたのですが「え?全然根拠が足りないですよ」とお伝えするとさらに怒ってしまったのでした・・・)

例えば箱庭療法をするにしても、それがなぜ必要なのか?それがクライエントにとってどんな利益とどんなリスクがあるのか?という事について、詳細に検討しつつ、さらにクライエント自身に説明したうえで、介入の仕方を決めなければいけないという基本的な原則があります。

クライエントさんに説明する義務のことをインフォームドコンセントといいます。

【公認心理師資格試験対策講座】 ⑤情報の適切な取り扱い その3「インフォームドコンセントの重要性と連携」

 

ケース検討の時間なので、もちろんその人がインフォームドコンセントをちゃんとしているのかどうかはわからないのですが、でも考えてみれば、見立てが十分にできていないならば、まともなインフォームドコンセントは出来ないわけです。

見立ての切り口

ただこの見立てという事についても、力動的に見立てるのか?家族関係を中心に見立てるのか?システムを見立てるのか?発達について見立てるのか?というように、様々な角度から見ようと思えば見れるもので、つまりそのセラピストの寄って立つ理論や立場からの、切り口でしかないわけです。

 

さらに同じ理論や立場からは同じ見立てになるわけではなく、そこにはやっぱりその人ならではの何かがにじみ出てしまう、個人的な体験や学習歴やもともとのものの考え方、感じ方が反映されるわけで、この人ならではの見立てになってしまうものです。

 

そこが心理臨床の弱点であると思いますし、魅力でもあるのですが、だからこそほかの立場の人たちがどう考えるのかを知ることが、独りよがりの思い付きになりすぎないために、(そしてクライエントさんに害を与えすぎないために)とても重要なのです。

(どこまで行っても主観でしかないと言われればそれまで・・・だからこそ!というところがあります)

結果「反省しかない」

事例検討というのは、正解を探し求めるのではなく、一人一人の参加者のその見立てに至った思考の筋道や、切り口から互いに学びあい、自分自身のものの見方、考え方を豊かにして、今現在の、そしてこれから出会うクライエントに還元していくためのものだと思っています。

だからこそ、まず自分自身の切り口での見立てを自分なりに必死で組み立ててその場に提出すること。

さらに「どんな流れと背景があってのこの一言なのだろう?」というように、謙虚さを持って他の参加者の発言を聞くこと。

この二点が大事なことかと思います。

(見立てについての発言や問いは、常に自分自身を見立てるための情報を相手に与えてしまっているのです・・・恐ろしや!)

こうやって書くと「反省しかないな」と思います。

自分自身の臨床についても、どこまでちゃんとやれてるかなとか、ケース検討会で「正解競争」してないかな?とか、そして・・・「え?根拠は??」とか、謙虚さどこ行ったー!?ですよね。

次あったらその人に謝ろうかと思います。

(そしてもう少し詳しく根拠について聞いてみよう)

 

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