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【本】短期療法実践のためのヒント47

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
カケイ カズノリ
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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東北大学の若島孔文先生の書かれた、短期療法実践のためのヒント47を読んでいます。
以前若島先生にジョイニング(関係づくり)のことで質問したときに「私はどちらかと言うとセラピストの影響力について考えています」と話されていて、その時は影響力という言葉にピンとこなかったのですが、本を読んでいて少しだけ分かったことがありました。

例として、自衛の為と言ってカッターナイフを持ち歩く少年と、それを辞めさせようとして口論している母親への介入が書かれています。

若島先生は、母親の言葉に対して論理的に反論していくその少年の賢さについて言及した上で「カッター程度じゃあ自衛にならないよ、刃が先に折れちゃう。どうせならやっぱ、日本刀でしょ!」と伝え、当然のことながら笑いが起きます。その後で、少し真面目な表情で「ただやっぱり刃物はちょっと危ないかもね」と伝えると、少年はそれに同意したそうです。

自分の良さにセラピストである若島先生が言及した瞬間に少年の注意は若島先生の言葉に向くわけです。そしてそれは息子を問題だと思ってカウンセリングに連れてきた母親にとっても同じことでしょう。次にこのセラピストは何をいうのだろうという期待が、その場に現れる。つまり若島先生の言葉が影響力を持ったということです。

この後の日本刀のくだりについて、若島先生は「日本刀など、まともな大人が言う類のことではない」と書いていますが、まともな大人が言う類の事ではないからこそ、この言葉はいっそう少年や母親の注意を引くわけです。

そして、その前に少年の頭の良さについて言及することで、若島先生の言葉は影響力を持っているので、この日本刀という言葉が、この親子にすんなり受け入れられて笑いを産むわけです。

十分にセラピストの言葉が影響を持ってからの介入、課題の提示、と言う意味では、ペーシングとリーディングの極意というように考えて良いのかもしれません。

僕は最初に若島先生から影響力と聞いた時、つい権威みたいなものを連想してしまったのですが、全然そういう話ではありませんでした。(クライエントに必要ならあえて使うかもしれませんが)

セラピストの言葉が影響力を持つためには、まずセラピストの言葉に対して注意を向けてもらう必要があり、注意を向けてもらうために丁寧に準備するとであると。

臨床の場や、関係の中で影響力を持つということは偉そうにしたり権威にすがったり、白衣を着たり、周りの人に傅かれる様子を見せることじゃなくて。
優しく謙虚に振る舞いながらも、ちょっとした目線の違いや伝え方の工夫、相手への関心の持ち方といったことの、ちょっとの差の積み重ねで十分であるということでしょう。

そういえば若島先生は、些細な事でも、気がついて声をかけて、よく人を褒めているんですよね。え?そこ褒めちゃうの?と思う時もあるくらい。僕が初めて研修に参加させていただいた時も、えらく気にかけていただいて、速攻で「すごい人だなぁ」と思ってしまったので、これだけでも僕の注意は若島先生に向き、つまり僕に対しては若島先生が影響力を持ったと言うことになります。


相手を大事にすることで、相手に影響力を持つと言う事は、世間的な意味での影響力(有名であったり、たくさんのフロアを抱えていたり、権力を持っていたり)という事と真逆で、かつ臨床的に実用的なあり方ですよね。

帯の言葉「これで人を支援していると言えるだろうか助けられているのはむしろ私自身である」と言うのもまさにこのスタンスを荒らしているかと思われます。

逆説的かつ実用的な若島先生の著書、ぜひ手に取ってみてください。

短期療法実践のためのヒント47 (心理療法のプラグマティズム)

遠見書房へのリンクです。中身について詳しく紹介されています。

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