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聞き上手は話し上手? その2(カウンセリング編)

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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前回は一般的な聞き上手の話をしをしました。

聞き上手は話し上手?その1

今回はそこから一歩進んでカウンセリングの話をします。

 

本質をつかむ

 

カウンセリング場面で相手の話を聞く時に大切なのは共感したり、気持ちに寄り添ったりすること、と言われていますが。

 

もっと大事なのは「その人が今ここで伝えようとしていることの本質はなんなんだろう?」ということを考えること。

 

もっと言えば、その話している人自身もまだ気づいていない「本当にここで話したいことってなんだろう?」と考えながら聞くことかと思います。

 

「今ここ」

誰かに話を聞いてもらう時って「話したいことを話せてすっきり」ということもあるかもしれません。

でも、話をしているうちに、自分でも気づいていなかった意外な事実がふと明らかになったり。

全然関係ないと思っていた人物の話がなんとなくポンと出てきて、それが実はメインの話のテーマと深くつながっていてビックリしたり。

なんとなく世間話のつもりでした話が、実は重要なキーワードを含んでいたり。

誰かと話をしていてそんなことが起こった時って、すんごくドキドキしたり面白く感じたり。

そんな時こそ、新たな視点や気づきを得れたりで満足度が高いってことありませんか?

 

バラバラなようでつながっている

人間の脳って不思議なもので、夢日記とか書いたことある方なら実感があると思うんですが、いろんな記憶が意識できないところでネットワークのようにつながっているんです。

自分に起きたそれぞれバラバラな体験や記憶が、無意識の中では関連性を持って存在しているものなんです。

 

そういうのを全部意識しようと思ったらとても意識的な処理が間に合わないので、寝てる間に無意識に「夢」という形で情報処理をしているというふうにも言われていますが。

 

僕らがなんとなしに話をしている時でも、この無意識での意味関連はずーっと動いています。

ふと思いついたことを話しているようでいて、実は話した内容を全部違う角度から見下ろすと、一つ一つは関連なさそうでも、実はモザイクの絵のように一つの事象やテーマが浮かび上がってきたり。

あるいは夜空の星座のように、星と星自体は何万光年離れていてちょっと角度を帰ると全く関連性がないのに、この地球から見た場合に限って、ある形をかたどっていたり、なんてことが、起こるのがどうやら人の脳と心と記憶の面白さなんです。

*これはユング心理学ではコンステレーション(布置)という考え方です。

 

仮説と問い

こちらがよいクオリティー(態度や共感も含めて)で話を聴くことが出来れば、相談する人は「なんか話しやすい」ということになります。

そこから更に一歩「そう!これが話したかったんです」となるためには、十分に頭のなかで相談する人の話を整理した上で「ひょっとしてこういうことかも?」という仮説を持って、その時その相手と自分にぴったりな「問い」を立てなければならないんです。

 

もちろんうまくいかずにハズレ〜ってこともありますが、外れたことからまた新たな話が飛び出してくるのも、この人とこの人、という組み合わせ、出会いの妙、必然性ということだと思います。

続きは以下。

聞き上手は話し上手? その3(ケース会議編)

 

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