公認心理師・臨床心理士によるオンラインカウンセリング、スーパービジョン

スクールカウンセラーが学校でうまくいかない理由|教師と連携できないときの対処法

 

オンラインカウンセリングを希望する方⬇

オンラインスーパービジョン無料体験⬇

 

オンラインカウンセリングを希望する方⬇

オンラインスーパービジョン無料体験⬇

 

この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
詳しいプロフィールはこちら

■ この記事のポイント

  • うまくいかない原因は「心のケア」と「成長」の価値のズレ
  • 教師は「成長」、SCは「回復」を見ている
  • ズレを対立として扱うと関係は悪化する
  • 見通しをセットで伝えると協働に変わる

つまり、ズレをなくそうとするのではなく、ズレを認識した上でどう扱うかが鍵になります。

心理臨床と学校の大切にしている専門性の違いに注目

スクールカウンセラーとして学校に入ると、

「先生とうまく連携が取れない」
「提案しても受け入れられない」
「これでいいのか分からないまま進んでいる」

そんな感覚になることがあります。

これは、経験の浅い人だけではなく、ある程度経験を積んだ方でもぶつかるところです。

今回は、この“うまくいかなさ”がどこから来るのか、そしてそれをどう扱うといいのかについて整理してみます。

 

学校臨床がうまくいかない本当の理由

結論から言うと、

学校が大事にしているものと、
心理臨床が大事にしているものがズレているから

です。

スクールカウンセラーは、どうしても「心のケア」を軸に見ます。

たとえば、

・この子はかなり負荷が高い
・一旦休ませた方がいい
・今は回復を優先した方がいい

こういった提案をすることは多いと思います。

これは、臨床的にはとても妥当です。

「甘えじゃないですか?」という言葉の正体

ただ、この提案をしたときに、
先生からこう言われることがあります。

「それって甘えじゃないですか?」

この言葉に違和感を覚えたり、反発したくなったりすることもあると思います。

「この先生は分かっていない」
「ちゃんと説明しないといけない」
「やりにくいな…」

ただ、ここで少し踏みとどまってみると、この言葉の裏には別の意味があります。

教師が見ている「成長」という視点

先生が言っている「甘え」という言葉の裏には、

「子どもが自分で課題を解決する機会を奪っていないか?」

という問いがあります。

学校という場は、「子どもが成長する場所」です。

その成長とは、自分で課題に向き合い、解決していく力を育てることです。

つまり教師は、「今つらいから休ませる」ことが、
その子の成長の機会を奪うのではないかという視点で見ていることがあります。

対立すると、スクールカウンセリングは機能しない

ここで、

・心理臨床が正しい
・先生は分かっていない

という構図に入ると、一気に関係が硬くなります。

そして、提案が通らなくなります。

スクールカウンセラーは、学校という組織の中で機能する仕事です。

だからこそ、関係の作り方そのものが介入になるという視点が重要になります。

ズレを埋めるのではなく、ズレを使う

ここで必要なのは、ズレを埋めるのではなく、ズレを活かす(ユーティライゼーション)という発想です。

心理臨床は「心のケア」を大事にしている。
学校は「成長」を大事にしている。

この2つは対立ではなく、本来つながるものです。

提案は「見通し」とセットで伝える

たとえば、「休ませた方がいいです」と伝えるのではなく、「今は回復にエネルギーを使うことで、この子が本来の力を取り戻す時期だと思います。

そうすると、1〜2ヶ月後、あるいは半年後には、今の課題に自分で向き合える状態になってくると思います。

そこまで少し支えてみませんか」というように、回復が成長につながる見通しをセットで伝える

こうすると、先生の価値とも接続されます。

実際、この形にすると提案が通りやすくなります。

子どもだけを見ていると、うまくいかない

ここで重要なのは、

子どもだけを見ているとズレが起きる

ということです。

スクールカウンセリングは、

・子ども
・教師
・保護者
・学校という環境

これらを同時に扱う仕事です。

つまり、「誰にどう伝えるか」まで含めて臨床になります。

スクールカウンセリングは“コーディネート”の仕事

スクールカウンセリングは、
単なる面接ではありません。

むしろ、関係と環境を調整する仕事です。

・それぞれが何を大事にしているのか
・どこにズレがあるのか
・どうすればつながるのか

これを見立てていくことが、
実践の質を大きく左右します。

まとめ:うまくいかなさは“ズレ”から生まれる

スクールカウンセラーが学校でうまくいかないとき、それは能力の問題というよりも、価値のズレをどう扱うかの問題であることが多いです。

このズレを対立として扱うのか、それとも資源として扱うのか。

そこが、臨床の分かれ目になります。

  • うまくいかない原因は「価値のズレ」
  • 教師は「成長」、SCは「回復」を見ている
  • 対立すると関係は機能しない
  • 提案は「見通し」とセットで伝える
  • ズレは資源として活用できる

よくある質問(FAQ)Q. スクールカウンセラーの提案が通らないのはなぜ?

A.
教師は「成長」を重視し、カウンセラーは「回復」を重視するため、価値のズレが起きるからです。回復後の見通しを示すことで通りやすくなります。

Q. 教師と意見が対立したときどうすればいい?

A.
どちらが正しいかではなく、「見ている軸が違う」と捉え直すことが重要です。そのうえで、相手の視点を含めた提案に変えていきます。

Q. 「甘え」と言われたときどう対応する?

A.
否定として受け取るのではなく、「成長の機会をどう考えるか」という問いとして受け取ることで、対話が続きやすくなります。

 

ご案内

■スクールカウンセリング超基礎講座

今回の話は、スクールカウンセリング超基礎講座の第一講の内容の一部を公開させていただきましたと。

2026年4月24日スタート
開催まで一週間を切りました!
学校臨床の基本から実践まで体系的に学びたい方へ
https://pro.form-mailer.jp/lp/f065d020348409

■スーパービジョン(SV)

かけい臨床心理相談室では、
スクールカウンセラーや対人支援職の方に向けたSVを行っています。

事例をもとに、
・見立て
・関係の作り方
・具体的な介入
を一緒に整理します。

https://yurayura.org/contact-online-supervision/

■臨床実践ラボ

継続的に学びたい方はこちら
https://yurayura.org/2026/02/25/lab-member-0/

オンラインスーパービジョン無料体験

カウンセリングが上手くなりたい!
ケースの見通しをちゃんと立てたい!
手詰まりを感じている!

まだまだ上達していきたいカウンセラーの皆さんに、オンラインスーパービジョン無料体験のお知らせです。
毎月3名限定でオンラインスーパービジョンの無料体験をZoomにて行っております。
気になる方は下記のスイッチをクリック!

この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© スクールカウンセリング研究所 , 2026 All Rights Reserved.