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不登校の子どもへの声かけ|「大丈夫?」が逆効果になる理由と見守りの考え方

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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「大丈夫?」と声をかけているのに、
なぜか子どもの元気がなくなっていく——

そんな感覚を持ったことはないでしょうか。

不登校の子どもへの関わりの中で、
親の「心配」はとても自然なものです。

しかしその心配が、無意識のうちに
子どものエネルギーを下げてしまうことがあります。

この記事では、

  • なぜ心配が逆効果になるのか
  • 「大丈夫?」という声かけの落とし穴
  • 子どもを支える見守りの考え方

について、臨床の視点から整理していきます。

▶ 結論

  • 心配は「祈り」であると同時に「呪い」にもなりうる
  • 子どもは言葉の“前提”を受け取っている
  • 大切なのは「肯定的な前提=祝福」を持った関わり

心配には「祈り」が含まれている

人が誰かを心配するとき、そこには本来、願いがあります。

安全であってほしい。
無事であってほしい。
うまくいって、人生を楽しんでほしい。

そういった、相手の幸せを願う気持ちです。

つまり心配とは、本来とても肯定的なものです。
大事に思っているからこそ、心配になる。

これは自然なことですし、否定されるものではありません。

しかし心配は「呪い」になりやすい

ただし、この心配というものは、
そのまま言葉にして繰り返してしまうと、別の働きを持ち始めます。

それが「呪い」としての働きです。

なぜそうなるのか。

それは、心配の言葉には、表に出ている意味とは別に、
もう一つの前提が含まれているからです。

心配の言葉に含まれる「もう一つの前提」

たとえば、心配の言葉には、こんな前提が含まれています。

あなたは失敗するかもしれない。
うまくいかないかもしれない。
何か悪いことが起こるかもしれない。
このままではダメかもしれない。

こうした「ネガティブな見通し」があるからこそ、
人は心配するわけです。

つまり、

心配とは「悪い未来の可能性」を前提にした言葉

でもあります。

「大丈夫?」という言葉の構造

わかりやすい例が「大丈夫?」という声かけです。

この言葉は、一見すると優しい言葉です。
しかし同時に、

「大丈夫ではないかもしれない」

という前提が含まれています。

この前提は、意識的に受け取られることもあれば、
無意識のレベルで染み込んでいくこともあります。

そして、繰り返されることで、
それは一種の暗示のように働いていきます。

なぜ子どものエネルギーが下がるのか

不登校の臨床をやっていると、実感する機会が多いのですが
学校に行っていない子どもを持つ保護者の方の心の中は、

子供や自分自身の将来への不安
子供がこのまま幸せになれないのではないかという恐怖

で満たされていることが多いです。

これは当然のことです。

ただ、その不安や恐怖に基づいた声かけが続くと、子どもにはこうしたメッセージが伝わります。

自分の人生はうまくいかないのではないか

すると、

  • 活力が下がる
  • 自信がなくなる
  • やる気が落ちる

といった影響が起きていきます。

誰も悪意はありません。
それでも、結果として「呪い」として作用してしまう。

これが、多くの不登校のみならず、子供のことを心配する文化のある家庭の中で繰り返し見られる現象です。

呪いの反対は「祝福」

では、呪いの反対は何か。

それは「祝福」だと思います。

祝福とは、その人に対して肯定的な前提を持って関わることだと思っています。

この子は大丈夫なのかもしれない。
この子なりのペースで進んでいくよね。
今は止まっているように見えても、意味があるかもしれない。

こうした見方が、言葉や関わりににじみ出ていく。

それが「祝福」として機能します。

つまり「あなたはOKで私もOK」というメッセージが言葉にしなくても、関わる中で自然に伝わる、子供の中に、子供と親の関係の中に積み重なるわけです。

それでも難しいという現実

ただ、ここで多くの方が感じるのは、「今はとてもそんなふうに思えない」ということだと思います。

将来が不安で、どうなるかわからない中で、肯定的な前提を持つことは簡単ではありません。

これはとても自然な反応です。

だからこそ、不登校支援は難しい。

普通にしていると、どうしても心配の言葉が増えてしまう。
理屈では子供によくないと分かっていてもなお、その普通のやり取りから逃れるのは相当に難しいことです。

肯定的な見守りとは何か

では、どう考えればよいのか。

ひとつの現実的な整理としては、

👉「うまくいかせる」ためではなく
👉「余計な呪いをかけない」ための関わり

として見守りを捉えることです。

見守ったからといって、
すぐに状況が良くなるわけではありません。

ただ、

  • エネルギーを削らない
  • 自信を奪わない
  • 関係を壊さない

という意味で、とても重要な土台になります。

まとめ

  • 不登校の子どもへの「大丈夫?」は逆効果になることがある
  • 心配にはネガティブな前提が含まれている
  • それが繰り返されると子どもの力が下がる
  • 見守りとは「関係を保ちながら関わること」
  • 大切なのは「祝福=肯定的な前提」

 

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