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「先回りしない」は放置ではない|ゲーム・不登校時代の“見守り”の正体

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
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■ 結論

  • 「先回りしない=放置」は誤解
  • 子どもに全部任せるだけでは、関係も生活も崩れやすい
  • 大切なのは「手を出す/見守る/放っておく」を状況に応じて選ぶこと
  • 見守るとは「何もしないこと」ではなく、関係と枠を保ちながら関わること

👉 見守りは“何もしない”のではなく、
主体性を支えながら安全も担保する「高度な先回り」です 

 

はじめに

「ゲームは好きなだけやらせていいんでしょうか?」
「先回りしないって、何もしないことですか?」

不登校のご相談の中で、この問いはとてもよく出てきます。

実際に、
「今は自由にさせましょう」
「ゲームもYouTubeも止めないでください」
といった助言を受けることも少なくありません。

もちろん、それが必要なケースもあります。

ただ、その言葉だけが一人歩きして、
“何もしないこと=見守り”になってしまうと、うまくいかないことも多いのが現実です。

この記事では、

  • 先回りと見守りの違い
  • ゲームとの関わり方
  • 放置との境界線

について整理していきます。

先回りしない子育ては「放っておくこと」なのか?

子育てにおいて、子どもの安全を守ることや、大きな傷つきから心を守るために、先回りして危険を排除することは、とても大切なことです。

一方で、子どもの成長に合わせて、周囲が危険を取り除く機会を少しずつ減らしていくことも、主体性を育てるうえでは必要になってきます。

ただ、これは実際にはなかなか難しいことでもあります。

特に思春期になると、子どもはSOSを出さなくなっていくため、「どこまで関わるべきか」が分かりにくくなります。

その中でよく聞かれるのが、

 先回りしない、手も出さないということは、「放っておくこと」ですか?

という問いです。

「手を出す」と「放っておく」の間にあるもの

子育ての関わりは、

– 手を出す
– 見守る
– 放っておく

という連続体の中で考えることができます。

大切なのは、「手を出す or 放っておく」の二択ではなく、その間にある“見守る”というポジションを柔軟に選ぶことです。

 

 見守るために必要な関わり

「見守る」とは、何もしないことではありません。

むしろ、

– SOSが出しやすい関係を作り続ける
– 子どものやっていることを観察する
– 気持ちには関心を持ち、関わり続ける
– ただし、先回りして決めてしまうことはしない

という関わりです。

例えば、

「自分で決めたいんだったら、私はもう何も手助けしないよ」

ではなく、

「あなたが決めたことだから、自由にやっていいよ。
何か困ったことがあったら相談に乗るね。
ただ、○○のラインを過ぎたら、手助けしたりストップをかけるけど、それでいいかな?」

といった関わりになります。

 

 見守るは「高度な先回り」

「先回りしない」と言いながらも、この関わりは、見方を変えると一種の“先回り”とも言えます。

違いは、子どもが主体性を発揮できる余白を広く取っているかどうかです。

– 完全に手を出すわけでもない
– 完全に放っておくわけでもない

その間に、安心して試行錯誤できる空間を用意しているということです。

子どもにとっての体験

この「見守る」関わりの中では、

– 自分で考えて選ぶことができる
– トライ&エラーを繰り返す余地がある
– 困ったときには助けてもらえる感覚がある
– チャレンジすることが肯定されている

という体験が生まれます。

そのため、制限はあるものの、

圧迫感や押し付けられている感覚は比較的少ない状態になります。

まとめ

子育てにおいて大切なのは、

– 「手を出す」か「放っておく」かではなく
– その間にある「見守る」という関わりをどう作るか

です。

そしてその「見守る」とは、主体性を支えながら、安全も担保する“高度な先回り”とも言えるものです。

この「見守るスペース」を広く取ることが、子どもの成長や回復にとって、とても大きな意味を持つと考えています。

 

 

 

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