かけい臨床心理相談室

「ユニークな存在たれ!」【サティシュ・クマール】学校の先生とスクールカウンセラーとの関係を考える その2

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「和して同せず」学校の先生とスクールカウンセラーとの関係を考える その1続き

 

サティシュ・クマールさん 「ユニークな存在たれ」

現代エコロジー思想の巨匠サティシュ・クマールさんは

 

「物質的豊かさだけを追求しても人は幸せにはなれない」

「お金を追いかけるな、追いかけられる生き方をしろ」

「そのためにはまず人に与えろ」

「人に与えるためにもまずはユニークな存在であれ」

 

と言っている。

 

ユニークであることより、人と同じであることが良しとされやすい日本では、ユニークな存在でいつづけることには力がいる。

 

自分の主張がはっきりしている人は、そうと知らずに相手を傷つけてしまったり、対立してしまうことがある。

「私はそういう生き方、それで当たり前」と思っている人もいるとは思うけど、それはユニークであることや個性的であることとすこしまた違う生き方だと思う。

それは人に自分を押し付ける生き方というのだろうか。

 

ユニークであるために

ユニークであるということは、自分の持って生まれた個性や考え、特徴を大切にして伸ばしていく生き方をするということ。

 

そして「自分の個性を大切にする」というその前提には、他人の個性や主張もまた大事にするという前提があってのことではないかと思う。

 

ユニークというのは自分が唯一無二の個性的な存在であること。

そういったその人そのものの価値を肯定することが、人が社会の中で生きる力を得るのに必要なことだということは、スクールカウンセリングの仕事をしていてまさにその通りと感じる。

 

日本の学校の評価システムとユニークさは相容れないのか?

しかし、学校の持つ価値観や評価の基準、人的な資源や組織としてのシステムは、そういったユニークさを当たり前に受け入れるカタチは持っていない。

子どものユニークさや特性は、多くの場合は学校の評価基準の器から漏れ、「指導」の対象とされ、無かったものにされてしまうことになる。

 

学校教育の求める子供の成長と、たまたま合致したユニークさや、合致するように自らをコーディネートできる場合、合致できるように環境調整ができる教師がいる場合には、そのユニークさは伸びていくことになるはずだ。

 

こういった個性を受け入れ伸ばし、活かすには、その学校組織や教師個人の、当たり前ではない熱い想いや努力や卓越した才能や技能、時間や環境、理解してくれる仲間の存在が必要になってくる。

 

しかし学校の教師の業務としては、多くの場合「余計なこと」となってしまうからだ。

 

そういったときに必要なのが、これまた学校の中でユニークな存在であり続けるスクールカウンセラーの姿なのかもしれない。

 

場合によってはユニークさが学校の中で生きる場を提供することが、スクールカウンセラーの「カウンセリング以外」の大事な仕事なのではないかと思う。(以下の記事を参照)

スクールカウンセラーが護身術や消しゴムはんこ作りなどのなどのワークショップをやる必要はあるのか?

 

 

スクールカウンセリングでは「ケアと問題解決能力の育成」の両者がうまく噛みあうように仕事を作っていくことが求められるが、スクールカウンセラーを普通にやっているとケアの部分を丸投げされてしまい、問題解決の部分には噛ませてもらえなくなってしまう。

 

僕自身は、先生自身が一人では出来ない児童生徒のケアを一緒にやることで、その生徒自身の「課題解決能力」を高める、というスクールカウンセラーと学校の先生の共通した「課題解決」に取り組み、そしてその過程で、学校の先生自身の児童生徒への理解、対応方略の手数が増えていく事自体が、スクールカウンセラー(特に常勤の)に与えられているミッションなのではないかと思う。

そしてその課題解決の仕方が、その子にしかできないユニークなものであることが、その子の個性や生き方をその人独自のものとして確立していくはずであると、僕は信じてやまない。

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