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【SCあるある】どうする?教師が無理に子どもをカウンセリングルームにつれてきた場合

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
カケイ カズノリ
臨床心理士/公認心理師 かけい臨床心理相談室代表/愛知学院大学特任講師 専門領域:ブリーフセラピー
詳しいプロフィールはこちら

学校現場にてスクールカウンセラー(以下SC)をしているとよくあることだと思うのですが。
急に学校の先生が相談室に子どもを連れてきて「ちょっとこの子の話を聞いてあげて下さい」なんて言われたこと有りませんか?

先生は子供に向かって「な、ちゃんと話したいこと話すんだぞ!」と。

そしてSCに「とりあえずじゃあ!」とかキリッ!と言って子どもを残して出ていくみたいな。

そして子どもは明らかに気乗りしない顔・・・こんなときどうする??って話です。

板挟み

こんなときのSCの気持ちは

「なんで急に・・・」

「子どもめっちゃ嫌そうじゃん・・・」

「こんな状態で自分の気持ちを話すわけないのにねえ・・・」

「とりあえずで始めるようなことじゃないよ」

とか湧いてきますよね、その先生への愚痴のような気持ち。

ここでどうしてSCが困るのかというと、子ども自身には、「カウンセリングしてほしい」とか「話を聞いてもらいたい」という気持ちは無いわけです。
でも、教師は(子どもがSCに話をしたらなにかいいことが起こるかもしれない)と期待しているんです。
(残念ながらダメ元で!とか思ってることもありますし、とりあえず子供を預けて自分の時間を確保したいだけのこともあるでしょう)


カウンセリングとまでいかずとも、相談というのは何らかの意図と目的をもって始めるものだし、そもそも「この人に話したい!」っていくらか思えないと自分のことを話せないものです。

そして相談は、他人に強要されてするものでは絶対にないはずなのです。

(だからこそ上手い先生は、子供の意志を確認しながらうまく相談室に誘導してくれるんです・・・ちょっとSCのことを面白おかしく紹介して、子どもをちょっと笑わせたりしながら、こういう先生も沢山います!)

子どもの気持ちが無視されていることに腹を立てながらも、どこかで依頼主の役に立ちたいし、いやでも無理やり話するみたいで子どもが可哀想だし、こんなんでうまくいくわけないし、どうすんねーん!!この状況!!
となるわけです。



でもね、とりあえず今は目の前の子どもをなんとかせねばいかんのですよ。


めっちゃ嫌そうだけど!!

ねぎらいからはじめよう

とにもかくにも来てしまっているわけだから、何か始めなきゃいけない、と思って「なにか嫌なことがあったの?」「何か困ったことあったの?」と聞いてしまうアナタ!!!
よく考えてみて下さい。子どもにとって、まさに今アナタと一緒にいるこの状態が嫌なのですよ!

だからここで伝えるべきことは

「ちょっと大丈夫?無理やり連れてこられちゃったんじゃない??」

って文脈の話ですよね。

「ほんとはやだったんじゃないの?」「大変だったね」「あの先生ちょっと強引だよね」でもいいんです。
「自分の意志じゃないのにこんなところに連れてこられて、とても嫌な思いをして困惑しているでしょう」
ということについて共感を持って言葉をかけるんです。

そのねぎらいの言葉に対して、ホッとするのか、無表情なのか、困惑するのかを見極めつつ、次の対応を考えていきます。

帰ってもOKと伝えよう

子どもがこちらに安心していたり、学齢が低い場合は「せっかく来たんだからちょっと遊んでく?」とジェンガやカードゲームなどに誘ってもいいかもしれませんし、「ちょっとあの先生ありえんよね〜」と教師をネタにして話を始めてもいいかもしれません。

ただもし可能であれば「帰りたかったらいつでも帰っても大丈夫」ということは伝えたほうがいいかと思います。
もちろんどこに帰るのかなど安全は確認するべきですが、なし崩しでスタートしてしまったこの状況に対して「あなたの意志や主体性を尊重する姿勢」を伝えることは、相手が何歳であっても重要なことだと思います。

https://yurayura.org/2020/10/15/clinical-psychologist-test/

カウンセリングでの「あなたの意志や主体性を尊重する姿勢」についてはこちらも参照に

ここまでのやりとりで、子どもがSCを(こいつは私の意志を大事に考えてくれている)となんとなくでも感じていたなら、「じゃあ帰る!」とササッといなくなることはそうないと思います。(実際そうであっても全然OKだと思います)

もし子どもが「もうちょっといる」「話をする」という選択をしたのなら、そこでのやりとりは、子どもの選択の上で成り立っている、というベース、土台を持ったことになります。
ここでやっと土俵際からイーブンに戻ったということになります。

余計なことはなるべくしない

自分の困っていることや問題について、子どもから話し始めたら、それはそれでそのままお話を聞いていけばよいかと思います。
そうでない限りはこちらからあまり掘り出したりせず、面白おかしくその子の話したい話を聞いて、良いところを見つけたらよいねと認めて、少し楽しく、安心する時間を過ごせれたらいいかと思います。

こういうとき、どうしても真面目なSCは、教師からの依頼されたミッションをこなさなければいけないような気がして、あれこれその子が抱えている問題について聞き出そうとしてしまうかもしれません。

しかし、そもそも正式に依頼をされていない突然の相談ですし、子どもの同意も保護者の同意も取れていないことでもあります。
まず、子どもが安心して相談室での時間を過ごせること、次に相談が必要になった時に、子どもが頼れる関係性になれる可能性を残しておくことがいちばん大事なことかと思います。

たとえ関わりが5分でも10分でも30秒でも、子どもがちょっと元気な様子で、安心した顔で帰れたならば120点ということでいいのではないでしょうか。

包括的な視点でイレギュラーを利用する

こういった時は、後でその先生とお話をすることが有ると思います。

いきなり子どもをSCに会わせるというのは、SCからしたら無茶なことに思えても、そこには何かしら(ろくでもない場合も素晴らしい場合もある)意図があるはずなので、その意図について丁寧に(できれば肯定的関心を持って)聞けたらいいですよね。

その上で相談の始め方や、その学校での相談につなげるルールについて確認をしてみてもいいかと思います。

加えて「とりあえず」で子どもにもSCにも準備が出来ないまま会ってみて、いざ失敗したらその後の支援で関われなくなる可能性があるという「会うリスク」についても話をしたいところです。

その先生を責める文脈にならずに話をすことができれば、ほとんどの先生は「あ、そういうもんなんだね!」と了解してくれるかと思います。(了解しつつも同じことが起こったりもしますが、それもまたよし)

また、その先生の考えているその子の問題や、こうなったらいいと期待している未来についても尋ねつつ、本人と直接お会いする以外のサポートの方法(保護者面接や先生の関わり方)についても提案できたら、包括的な支援の形ができるかもしれません。

そこまでできれば「災い転じて福となす」ですが、細かい配慮の積み重ねがなかなか大変かもしれません。

学校からの依頼に応えることも大事ですが、目の前の子どもの主体性を大事にしつつ、もう一つ先の協働的な支援や、環境調整につなげていくことができれば、更にひとつ上のレベルでSCとしての仕事をこなしたことになるのかなと思います。

何事も協働への肥やしにすべし!とか言ってみたりして。

*「SCあるある」や「SCこんな時どうする」を募集しております。
問い合わせフォームに記入していただくか、メールやTwitterまでアクセスをいただけたらと思います。

ではまた!

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